現物回帰?
さて先週のニュースで目に留まったものにインドの空港で国際線旅客機のトイレから約2億円近くの金の延べ棒が発見されたとの件があった。同国では今年金の関税が6%から15%に引き上がっており、この辺を背景にしたものと考えられているがこれだけの規模だけに何とも裏がありそうな落し(忘れ)物?である。
ところでこの金地金といえば、先週の日経紙マネー&インベストメントには「金地金、再び脚光」として為替の円安安定や増税前の駆け込み需要も期待され、低迷している先物を横目に地金販売が再び伸びてきている旨が載っていた。
こうした地金需要は円建てETFにも及んでおり、当欄で先週20日付け「プラチナ復権」の項で金の主力であるSPDRゴールド・シェアが年初から4割弱減っている旨を書いたが、同紙によれば同じETFでも国内保管を謳う金の果実は年初比15%増の6.4トンと過去最高水準に達しているという。こんな流れを汲んで来年は現物回帰となってくるのかどうか、引き続きETFの動向含めて注視しておきたい。