売る人・買う国

さて昨日の日経紙の、今週の市場羅針盤の冒頭にはドラッケンミラー氏が米大統領選の投票日に保有する金を全て売却し、グローバルに債券を売り建てした旨が書いてあった。直近のインタビューで金保有の理由が全て消えつつあるように思われると発言していたが、成長加速と金利上昇の見通しに賭けたといったところか。

ところでこの金と言えばもう一つ、ちょうど一週間前に中国人民銀行が発表したところによると、中国の中央銀行が保有する金準備が今年10月末時点で5,924万オンスに拡大している。月間増加幅こそ少ないものの、5ヵ月連続の持ち高増加となり金準備の積み増しが進んでいる旨が窺える。

これまで金準備に関しては当欄では新興国を中心として積み増しが進んでいる旨を書いてきたが、この中国は以前より米国と同水準にまで金準備を引き上げると明言している。現状国別では世界5位とはいえ、外貨準備全体に占める比率は欧米諸国と比べてまだまだ極端に少ないだけに今後も同国の金準備政策の動向が注目される。


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