リスク恒常化
さて、先週はFOMC議事録要旨公表後にドルが主軸通貨に対して下落し金が時間外取引で上昇する場面があったが、先週末の日経紙マーケット面にも「金買い、欧州選挙を意識」と題し、春先からのオランダ総選挙や仏大統領選など欧州選挙で金の国際価格が上昇基調を強める可能性が出てきた旨が書かれていた。
この辺は勿論のこと、昨年のブレグジットやトランプ大統領候補当選等の大衆迎合気運の台頭による予測不能のリスク回避の動きの長期化が背景にある裏返しだが、CFTCの発表ではニューヨーク市場の投機筋の金先物買い越し幅は年明けから今月はじめ迄に約20%増加、長期保有が前提のETF等も代表格のSPDRゴールドシェアが1月末で約799トンだったものが先週段階では841トン強になったという。
ところでSPDRゴールドシェアといえばもう一つ先にイスラム法に適合するか否か曖昧だったETFが、WGCの活動も下地となり助言会社の権威から最近お墨付きを貰った旨も報じられており、この認定でこれまで二の足を踏む姿勢から追い風に変わりイスラム圏からの投資も活発になる事も予想されこの辺と併せて今後の推移にも注目しておきたい。