安全資産一服
さてこのところ世界景気減速の懸念が一先ず後退したという事もあって、一般的に安全資産とされている金から一旦資金を引き揚げる動きを背景にして国際指標となるNYの先物価格の方は当面の下値とされた1280ドルを割り込み年初来安値を付ける動きになってきている。
先に復活しつつあるプラチナについて触れた時にそのETF残高が高値から一転急落の憂き目にあったパラジウムとは対照的に増加している旨を書いたが、その辺を見てみるとこの金も1月下旬から減少が続き今月中旬時点の合計では1709トンと月初から29トン減った旨が先週の日経紙にも出ていた。
フィジカルな部分ではもう一つ、「GOLD NEWS」の見出しにあるように、田中貴金属工業がまとめた金地金の1-3月期の買い取り量が8041トンと前年同期比で実に51%もの大幅な増加をみせ値下がり前に売りたいという向きの増加が浮き彫りになっている。相場が動きそうなファクターとなっている米中貿易問題やブレグジット等は流動的な部分も残されている事でこの辺絡め今後もこれら併せて注視しておきたい。