嫌われ者と人気者

ついこの間取り上げたばかりの金であるが、昨晩はザラバ1,045ドルまで上昇し引けベースでも1,039.70ドルと史上最高値を更新、円高を撥ね退けTOCOMでも元気印が目立っていた。

切っ掛けとなったのはなんでも英インディペンデント紙がアラブ湾岸諸国が原油取引でのドル利用を停止し、人民元などで構成するバスケット建て取引に移行する案を日本、中国、フランス、ロシアと秘密裏に協議していると報道した事を発端にドルが主軸通貨に対して下落、ドルの信認を問う意味においても一斉に資金が逃げた格好となったか。

昨日は株式の希薄化を書いたが、さしずめこの金は通貨価値の希薄化へ対する不安の裏返しか。もともと各国首脳人が金融緩和の継続や財政拡大の合意で一致を謳ってなってなお上昇の勢いを増す様は、信認そのものに疑問府が付いていると見られても仕方ないだろう。

ところで上記の原油取引の話、けっこうこの手はここ数年度々出来ている件ではあるがはたして今回は実現するのであろうか?ここ下落傾向が定着しているドルは映画においても訳有り?のカネを決済する場面で「ドル以外で」などのセリフも目立ち今や嫌われ者になってしまったが、そうそう二年前だったかジゼル・ブンチェンもP&Gのギャラをドルではなくユーロで要求なんていう話もあったなとこれまた思い出された。


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