AIM第一号

さて、2年前の2009年6月に鳴り物入りで開設したものの、以降まったく上場実績が無かった東証傘下のプロ向け市場「TOKYO AIM取引所」だが、先週末にはオランダ大使館の近所にある創薬ベンチャーのメビオファ−ムなる企業が同所に第一号としてはれて上場となった。

以前にも書いたように同所は労多くしてナントカの見方が肝心の国内証券会社勢に根強く、何処も審査引き受けに二の足を踏んでいた経緯があったが、果たして今回の主幹事もシンガポール系のフィリップ証券。75万株の新株発行を行う予定であったが、これが直前にマルになった事もあってか注目の初日は900円の売気配で差引約55万株の売物を残していた。

これで連休明けの動向が注目されていたが、前場段階でその売気配は600円台にまで切り下がっておりこの辺は改めてロックアップの重要性を物語るか。しかしもともとのブックビル仮条件が1,200〜1,600円でその前の想定発行価格が1,500円であったことを考えればなんとも厳しい船出となった格好で、マーケットこそ違うが明日はラクオリア創薬が上場を控えておりこちらもどうなるのか気になるところ。

バイオ系は夢のある材料が思惑を呼び易く新興市場などでも既に株価が大化けしたモノもあるが、ポストに加えてベンチャー系は超が付くくらいの浮動玉だけにその辺の管理も課題になってくるだろう。AIM社長は「上場第一号でイメージが出来た。技術、人材、サービスを軸に世界で競争出来る企業を呼び込みたい」としているが、先ずはこの第一号がどういった歩みをするかが注目されよう。


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