ETN第一号

先週は円高やら乱高下著しい金相場やらが話題をさらったおかげでヒッソリと目立たなかったが、8/23には東証にETN第一号が初めて上場している。先に東証が株式と同様に売買できるようにDR(預託証券)にして上場するという手順で、ETN(上場投資証券)と呼ばれる新しい証券上場を4月をメドに解禁するとしていたがこれが実現した格好になる。

第一弾としては「商品指数連動型」と「VIX中期先物指数連動型」というまさに今が旬なモノを持ってきたなという感じだがこのETN、投資家にとってはETFと然程変りが無いようにも見えるが、現存するもので例えれば東証の「SPDRゴールド・シェア」と大証の「金価格連動型上場投資信託」の違いといったところか。

ETNはETFのように現物の裏付けとなる資産で運用しなくてもよい分、上記の金などと違ってリクイディティに問題があるコモディティーや指数などファンドの構成資産を現物拠出可能とする形に構成出来ない物も金融商品に出来るというワケだ。ただ一方で償還や買い取り等を保証する点が異なり、同時にリンク発行体のカウンターパーティーリスクを負うことになるわけで、当然発行する金融機関には格付けや自己資本比率など厳しい条件を付ける方針という。

これが軌道に乗れば投資家には投資の選択肢が可也面白い具合に広がってゆくが、1993年に誕生したETFの市場規模に対して2006年に誕生したETNのそれは未だ約1%。こうした折投資家サイドも今回の新規モノなど上記の通り最低限カウンターパーティーの信用力において資産を購入しているという認識くらいは持って臨みたいもの。


関連記事

この記事のハッシュタグに関連する記事が見つかりませんでした。

最新記事

カテゴリー

アーカイブ