足銀再上場
さて昨日、本日とここ年末に来て目白押しのIPOラッシュとなっているが、そのなかで本日は一時国有化された足利銀行の受け皿として設立された足利ホールデインングスがはれて再上場となった。
朝方は800万株を越える買い注文から買い気配でスタートし、注目の初値は451円とコンセンサスのほぼ上限で公開価格を7.4%上回った。あと上値を伸ばす場面があったが、昨日に続いての大幅続伸地合いに助けられ、また東証一部直接上場規模としてはその吸収金額もさほど多いというわけでもなかった事でIPOラッシュの中ではまずまずといったところか。
しかしこんな光景を見るに国有化されるまでの軌跡を思い出す。破綻後に株券が紙屑?へと向かう過程で数千万だか儲けたとかで元銀行員という男が名古屋テレビ塔展望台から大量のドル紙幣をバラまいた珍事などやはり記憶に新しい。その後受け皿の公募には魑魅魍魎の面子が集まり一時は地銀連合有力とも言われていたが、果たしてというかノルマ、いや野村が勝ち取った。
銀行モノは不良債権化した担保付不動産というお宝を抱えておりイグジットもこの辺に旨みがあるが、同じ国有化モノではりそなHDが既に公的資金の完済計画を発表、あおぞら銀もこれに先駆け10年完済を表明するなど再生も加速しており此処も今後の成り行きが注目されることになろう。