安穏とは限らぬ東証一部

本日の日経平均は大幅続伸となったが、そんな市場で寄り前から3,000万株以上の売り物を浴びて一際目を引いていたのは経営再建中のシャープ株か。一部で伝えられている通り先週末に99%以上の大幅な減資により1,200億円以上ある資本金を1億円にまで減らすという財務改善策がサプライズ視されてのこと。

原資で累損を一掃し、資本金の1億円変更で中小企業扱いになる為に各種税制上の優遇措置も受けられるというがなんとも苦肉の策を持ってきたものだ。しかしかつて液晶を凌駕した東証一部電機大手の変貌を見るに現実の厳しさを実感するが、現実の厳しさといえば東証一部からはもう一つ江守グループHDも直近で破綻している。

この江守グループHDで今年に入ってからの上場企業の破綻は2社目となってしまったが、1社目のスカイマークと共に奇しくも負債総額までピタリと同じ額だった。しかし魑魅魍魎の新興株ではなくかつてJPX400に選定されたり優良株のレッテルで大手投信も大量保有していた東証一部株がこんな最後になってしまうとはつくづく現実を実感する。

そうそう、本日は同じ東証一部でシャープと共にストップ安の寄り付きとなったものに東芝もあったが、こちらは不適切会計の影響で前期業績予想を未定にし無配修正となった事に因るもの。寄り付き後に1円のリバウンドも無くすかさず更なる大量の売り物を浴び8,000万株以上の売り物残しで引けているが、東証一部とて昨今はどこからお化けが出るかわからない市場になってきたか。


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