AA型種類株式

先週末は当欄でも触れたようにトヨタ自動車初の女性役員が逮捕された報が巷を駆け巡ったが、同社の株主総会が終了して本日でちょうど一週間。今回この株主総会で承認された物の中で注目されたのが、「AA型種類株式」という所謂元本保証な上に最高で年2.5%の配当利回りが狙える新型株の発行の話だ。

なんとも手堅く好条件な匂いが漂うが、それと引き換えに購入価格は普通株より2割以上高く5年間は換金出来ないという条項が付くもの。この手の種類株は2006年の会社法施行で国内発行が可能となり、記憶に新しいところでは昨年上場したマザーズのサイバーダインの実績もある。

ともあれ同社としては長期的視点で見てくれる株主を増やし開発等経営に取り組むのが狙いだが、一方でその性格上ホルダー分けが為され株主平等の原則に反するとの意見も一部にある。また当欄で先週月曜に「次の焦点」と題して書いた買収防衛に絡んでこの制度を気にする向きもあるがこの承認で日本企業のファイナンスに一石を投じたのは確かなようだ。


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