新興サイダー

週明けの日経平均はザラバで200円以上高い場面があったが、そんな中で終日ストップ安気配から比例配分でひときわ目立っていたのがマザーズ市場のALBERT株か。これは周知の通り同社の元会長が同社株を保有する親族らに業績予想下方修正を公表前に伝え損失回避させていた疑いがある事でこのインサイダー容疑が嫌気されてのもの。

明らかな下落を確信しての取引でインサイダーでは空売りをかけるのと同ケースとなろうが、過去には破綻準備中に周辺から漏れた情報で個別貸借銘柄の空売りが横行し、比較的最近ではファイナンス実施のヒアリングから漏れた情報で対象銘柄の空売りが大規模に行われた件が問題になって情報伝達者も行政処分や刑事罰対象となった経緯がある。

金融商品取引法違反といえば直近ではもう一つ、インサイダー取引ではないものの東京地検特捜部がジャスダック市場の夢の街創造委員会の創業者を2年前に同社株を相場操縦した疑いで任意事情聴取している事も報じられている。双方共に新興市場だが、昨年日本取引所は上場時審査厳格化等を打ち出している。果たして上場後のセカンダリーにおいても新興モノもこうした問題は起こり得るが、当事者意識に委ねる次第であり完全な防止策は無いか。


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