自社株買いとROE

先週末の日経紙マーケット面には「自社株買いに選別の目」と題して、5兆円超と過去最高だった前期に続いて今期も同規模になる公算が大きくなる旨が載っていた。昨年のコーポレートガバナンスコードの適用でROEが意識され、自社株買いが急増とその動きがより活発になってきている。

さてこのROEが意識されてという部分であるが、これが重要視されるあまりこれを維持するが為に企業の利益が設備投資やら開発や研究に十分回らないままに自社株買いに振り向けられているケースも最近は多く目にするようになった。

末尾には自社株買いを成功させる要因は何かとし、自社株が大幅な含み益になっているところはROEが安定して2ケタ台の企業が多いとあったが、もともと低ROEのところや上記のケースで自社株買いに勤しむケースでは生産性が低下し低成長の原因になっているのは否めない。効果的な自社株買い機運から市場の篩も一段と選別色が出て来ようか。


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