VICEの活況
さて、米ラスベガスで起きた銃乱射事件の衝撃は報道等で日を追う毎にその酷さが更新されているが、何事もなかったかのように明け2日の米株式市場ではダウ工業株30種平均が大幅に4日続伸し史上最高値を更新、個別では自動車関連や電気通信の上昇と共に銃器メーカーも物色されるという毎度の異彩を放っていた。
斯様に大規模銃乱射事件が発生すると防衛心理や、駆け込み需要期待からこのポストが買いを集めるのが市場のお約束でアルゴもそうプログラミングされているが、昨晩もオーリンが6%の上昇で過去最高値をも更新し、スターム・ルガーが4%高、そしてアメリカン・アウトドア・ブランズも3%超の上昇とベガスのカジノ株やホテル株ときれいに明暗を分けていた。
先に日経紙では北朝鮮情勢に打開の糸口が見えないなか、SRI投資の真逆をゆくVICE FUND(ワル者ファンド)が昨年末比で約16%値上がりし米国株全体を上回ったとの記事を見たが、東証でも北朝鮮労働党の創立記念日を前に石川製作や細谷火工の防衛本命株が急騰し年初来高値を更新している。
上記の事件は米国史上最悪の乱射事件とされているが、さてこの事件で米国の銃社会が変わるか否か、それは兎も角いずれにせよ内外共に株価指数が過去最高値や年初来高値を日々更新している中でVICE銘柄が急騰しこうした活況の一端を担っている様は或る意味不気味でもあるか。