割安?日本
さて、先週は米著名投資家のウォーレン・バフェット氏が来日し、日本株への追加投資をする意向を明らかにした件が話題になっていた。バフェット氏の来日はこれで2回目となるが、19年から発行している円建て社債を今回も1644億円の発行を表明したことで日本株への一段の投資拡大も期待され、既に投資が知られているところの商社株中心に物色の矛先が向かうところとなった。
確かにバフェット氏の目から見れば世界の主要株価指数の中でも実績ROEは10%にも満たず、実績PBRも1倍そこそこ、世界株との益回りの乖離をみても割安感漂う日本株は魅力的に映ったのだろう。年利1%そこそこで発行出来るであろう円建て債で為替リスク無くこれを上回る魅力的な配当を享受出来るワケだからなるほどという感もある。
とはいえこの円建て債の調達には発行済み社債の借り換え(償還)に充てる金額も含まれるということで実際に日本株に充てる金額は1000億円一寸になる計算だが、それでも冒頭の通り株式市場では5大商社株が前回の憶えもあって一斉高に、中でも伊藤忠商事は昨年の上場来高値を約5か月ぶりに更新し、丸紅も先月に付けた上場来高値を更新してきた。
それもそのはず、前回に商社へ投資表明した際に殺到した提灯買いは三菱商事など既に大化けしており大ヒットとなった。今回もこれらへの保有比率を揃って高めたとの報でこれに対する提灯買いから先週は商社ポストが沸いたが、前回の商社株への投資表明報道の時から大幅に値位置が上がった今回もここで提灯を付けた二匹目の泥鰌狙いの向きがはたして報われるか否か見ものである。