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破綻モノ利食い

本日は東証一部に旧東京相和銀行の生れ変り「東京スター銀行」が上場した。

当初から地銀系にしては公募がやたら高かったので、初値は415,000円とその公開価格430,000円に終日届かず安値引けのオマケ付きは自然なところかもしれない。

ただ新生銀行の夢よ再びとアテ込んでいた向きにはなんとも思惑違いの結果となった筈。そんな残念ムードの中で一人笑いが止まらないのはやはり出し手のローンスターだろう、今回の売り出し分のみでも約860億円を手中に収め、これだけでも投資額の倍以上を回収している。

ちなみにつぎ込んだ公的資金は約8,000億円・・溜息である。


社風

本日は月内権利付最終控えで比較的おとなしい株式市場であったが、そんな中ネット証券大手の一角が寄付きからほぼ前場システムトラブルに見舞われていた。

つい最近も手数料値下げにおいてライバルのイートレードと確約の違いを露呈し各方面から失態を指摘されていた経緯があったが、今回のようなシステムトラブルも数回あり金融庁から注意喚起を受けていたと聞く。

ちなみに両社共に商品先物業界にグループで絡んでおり、ディスクロ面でもポリシーに違いが見え隠れするような感触を前々から受けていたが、大手バックの中でもこうした部分から格差が拡大してゆく構図か。


別観点

さて何度かユニークなワラントについて触れているが、GSは先の「六甲おろし」に続いて今度はまたバスケット型で「郵政民営化」を追加するようである。

権利行使が双方に二本設定されてのスタートになるが、その構成銘柄からは六甲おろしと比較してしまうと地味な印象を受ける。

それでも本日の株式市場の個別物色対象に見られたように、含み資産が材料となり易い対象となる物も一部入っており、こうした別の観点から思わぬ恩恵を受ける場面があるかもしれない。

裁定事情

週明け急反発となった日経平均も本日は小反落、小反落とは言っても本日は前後場で久し振りにボラタイルな動きを呈していた。

ここ最近先物にも纏まった玉が入り、当然裁定が活発になって来たわけだが浮動玉が吸い上がった分、こうした動きが顕著になって来るのは自然でその点には注視しておきたい。

主力大型の値運びの軽さは長年見ていなかったせいかここ最近はある面驚きもあるが、真の需給改善か否かこうした部分も絡めて見極める必要がある。

適正株価

阪神電鉄効果からか本日は京成電鉄が急伸、この銘柄が数千万規模の商いで活況になって来ると全体も終焉というのが今迄のパターンであったが、昨今は大商いと言うと大型鉄鋼や超低位に見られるように普通に数億株は平気でこなしてしまうので以前と同じ視点では見れない。

超低位といえばこれだけ業績復活が謳われている中、静かに先週本年初の東証一部上場企業破綻となった勝村建設は前場に88円まで買われる急騰を演じた。

まるで先に書いた京樽破綻時を彷彿させる異常相場だが、市場にある部分割り切った過熱感があるのは間違い無いところだろう。

クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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