値上げマジック

さて今週は西のテーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」が2月から入場料を値上げすると発表している。サービスの維持、向上が理由というが、テーマパークといえば東のオリエンタルランドも先にTDL、TDS共に個人チケット料金を新年度入りから値上げすることを発表している。

テーマパークといえば、利用者を飽きさせない為の絶えず新しいアトラクションの追加など巨額の設備投資が不可欠でありデフレ云々に関係なく段階的な値上げも当然といえるが、オリエンタルランドの場合、バブル崩壊後から5回にわたる値上げでもその都度入場者数や利用金額の増加を達成するマジックを魅せつけているのは流石といえる。

TDLとTDSの一日一人当たりの利用金額は約1万円というが、先月の日経紙記事では平均滞在時間は8時間半前後でこれを1時間に換算すると730円、平均滞在時間が約5時間の八景島シーバラダイスはこれが同900円弱で値上げの余地があるという解説が出ていた。

こうした時間割りのデータはなかなか面白いものもあるが、同様に収益構造なんぞを見てみると1時間あたりで原価が50分20秒、販売管理等が2分51秒、会社への利益還元部分が6分49秒、これらから給与や役員報酬という部分では12分33秒という具合であるとか。余談ながら、2009年に上場廃止の選択でマザーズ市場からその姿を消した冒頭のUSJの役員報酬は2億円超で業界では断然トップとなっているが、さてこちらはオリエンタルランド同様のマジックを見せられるかどうか見物である。


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