面子入れ替え

週明けの日経平均は依然として出来高、売買代金共に低水準が続いているものの、先週の9連騰後でも一服を挟んで反発となっている。背景には依然として巨艦GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)保有上限撤廃などの報による下支え効果が大きいが、先週末の日経紙では「都、株式投資を検討」と題して約4兆円の公金の一部で株式投資を検討する旨も出ていた。

この東京都がモデルとするのが上記のGPIFという。これまでGPIFについて何度か取り上げてきたが、インチキ投資顧問に年金が溶かされた事件の際にも「年金モノの場合はトップの裁量というのもあり」とした事があるが、厚生年金基金の絡みでは2年前の当欄で天下りした国家公務員で基金の資産運用を担当していた9割が資産運用業務の経験が無かったという件も書いてある。

斯様にこれまでの運用首脳陣のスタンスは上記の一発狙いか所謂国債一辺倒に近いもので簡単に言えば運用放棄といっても過言ではなかっただろう。そんなワケで末尾には「金融系専門知識の有資格者しか担当になれないようにするとか何らかの改正が必要だろう」とも書いたが、漸くというか新年度以降大幅な委員の入れ替えを行いこれに適うような面子も一部ではあるが加わっている。

GPIFは巨艦とも言われている割にその中身は上記の通り甚だ稚拙なものであったが、斯様にこうした人事や運用委託先の見直しの動きも出てきた。それでも従前運用を継承したい向きもまだ居るわけでこの辺の折衝がどうなされてゆくのか今後も注目である。


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