成長戦略の行方
本日の日経紙には「混合診療、大病院に限定も」と題して、政府が公的保険のきかない薬や技術も患者と医師の合意等を前提に健康保険診療と健康保険外診の併用を包括的に容認し、身近な医療機関で少ない費用で使えるようにする所謂混合診療の仕組み作りが始まった旨が載っていた。
これまで混合診療に関してはここ数年議論がなされてきたが、同紙には厚労省が示した案はこれが事実上大病院での実施に限られ「身近」が遠のく可能性があるとしている。同省はこれまで療養の給付原則は崩さずと一貫して慎重論を貫いているが、歯科等は事実上混合診療、最近ではボトックスも対象になってきており斯様に患者の選択肢が広がるメリットは多大で是非身近な医療機関への浸透を望みたいところでもある。
ご存じの通り混合診療は安倍政権の成長戦略にも盛り込まれているが、同じ成長戦略の一環として女性活躍を掲げその看板大臣として抜擢された前小渕経済産業相や、松島法相といった女性閣僚が就任数か月で相次ぐ辞任という失態を晒している折、こちらも既得権益の壁になし崩しになる等の事態は避けてもらいたいところ。