アニマルフリーの波
さて先週は高級ブランド群の好調な決算が目立ち、フランスの高級ブランドLVHM(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)の第3・四半期決算は市場予想を上回る内容となり10日の株価は2.6%上昇、同クリスチャン・ディオールは1.7%高、グッチやサンローランが上半期を牽引したケリングも2.2%高と何れも堅調であった。
ところでこのグッチといえば動物保護団体から毛皮使用の反対運動が高まっている事や、消費者の環境意識の高まりに対応し2018年の春夏コレクションから製品に動物の毛皮を使用しない事を決めた旨が先週末の日経紙に出ていた。こうしたアニマルフリーの動きは同じくイタリアのアルマーニも、昨年全ブランドにおいて毛皮の使用をグッチに先駆けて禁止した経緯がある。
グッチにしてもアルマーニにしても一頃はミンクからラビットまで幅広い素材を駆使した斬新なコレクションが売りにしてきたが、ケリングといえばファーフリーの先駆者ステラ・マッカートニーも擁している事でこの辺の整合性もあろうが、近年ではSRIいわゆる社会的責任投資も旬になっており経営陣も業績好調の折こうした世論に迎合する動きも視野に入れてきているという事か。