社会貢献優待

さて、昨日の日経紙総合面では「株主優待 ESGの波」と題して、自社製品や金券の配布以外に相当額を寄付する選択肢を加える例が目立つなど、日本的慣行とされる株主優待を利用し環境や社会、企業統治の観点から企業を評価する「ESG投資」の波が株主優待にも及んできている旨が載っていた。

株主優待といえばここ近年は持ち合い解消後の受け皿としての個人株主の存在の大きさを考慮し企業側が優待に力を入れ始めている動きが目立ってきたが、配当重視の機関投資家など優待先行の状況に弊害を指摘する向きも出ていた昨今、ガバナンスのGに見られる通りこうした向きにも理解を貰える受け皿を見つけたという感じ。

当欄では3月に「運用と世論」と題し、銃の製造・販売企業への投資自粛やその前には毛皮の使用を廃止したハイブランド群のアニマルフリーの波など社会的責任投資、所謂SRI投資について書いたが、このESG投資もこの10年くらい前から俄かに謳われてきたSRIを広義で捉え基本的には同じ取り組みといえる。

冒頭にはヤマハ発動機の優待項目の盲導犬協会への寄付が例に挙げられていたが、例えば近年はふるさと納税でも最近では盲導犬訓練支援、犬の殺処分ゼロなど動物愛護の類も非常に多く、ESGは投資企業や優待に限らずふるさと納税など幅広い間口で投資家や納税者のニーズに応えられる選択肢となろうか。


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