株主総会2019

さて、先週は上場する3月期決企業の約3割が定時株主総会を開催したピークの週であったが、問題企業には久し振りに長丁場となるケースが目立ち、株主から出された議案数は過去最多となった一方で経営側の出した議案に対しては広く株主の反対に直面するケースが見られるなど今年は例年に増して緊張感のある総会となった模様だ。

当欄では昨年の総会シーズンに「今年の争会」と題し、株主提案を受けた企業が過去最高の42社に上っている旨を書いていたが、19年の6月総会ではこれを大きく上回る54社となった旨が日経紙にも出ており、騒動があった一部企業では株主側が提案した取締役選任案が可決されるケースも出て来た。

上記の通り「争会」もかつての総会屋がすっかり鳴りを潜め、司法の壁の前に退場を余儀なくされたアクティビストの面子も変わり持ち合い株の減少が年々目立つ構造変化から真剣な議論が交わされ本来の意思決定という機能を取り戻しつつあると指摘する向きも多いが、総会屋が蔓延りシャンシャンと仕切っていた一昔とはほんとうに隔世の感がある。


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