全てが高い
先週末の日経紙夕刊マーケット面には「全部高相場 勝者は株式か」と題し、米市場で原油先物と金先物価格、通常では逆の動きをする株価指数や債券指数がFRBの利上げから利下げ方針への転換を背景としていずれもが揃って大きく上昇する全部高相場が起きている旨が書かれていた。
教科書的に株式などのリスク資産と逆相関とされる金の同時上昇現象に絡んでは当欄でも先月上旬に一度取り上げているが、この時は基軸通貨ドルとも逆相関を覆す同時並走現象も珍事として取り上げていた。
今回はこれに加え好不況時において逆相関の関係になる株式と債券の同時上昇もケースとして挙げられていたが、緊張が続く米中両国関係やFRBの金融政策方針の転換等を背景に中央銀行の動き等も睨んで、近年では斯様に教科書的相関関係が崩れつつあるだけにパラダイムシフトがより一層進行しようか。