戦線拡大事情
さて昨日の日経紙企業面では「ユニゾTOB混迷増す」と題し、旧興銀系の不動産会社ユニゾホールディングスを巡るTOBにおいて当初のHISやフォートレス・インベストメント以外にも複数の投資ファンドが短期間のうちに次々と同社をターゲットにする異例の展開を見せている旨が書かれていた。
同社に関しては8月にもTOBを仕掛けていたHISに株主からの応募が無く不成立となった旨に当欄でも触れていたが、当時ホワイトナイト的存在であった米投資ファンドのフォートレス・インベストメントも買い付け期限を4度も延長する過程で両者間での条件面での対立が浮上するややこしい展開となっている。
ブラックストーンなど後発組の買収提案賛否についての回答期限が迫っているが、金融経済面にも出ていた米エリオットなども積極的に質問を経営陣に突きつけるなど何れもイグジットを睨み活発化してきている。その背景には運用成績停滞という焦りも一部あるとみられるがこれらが複雑に絡み合い今後も戦線拡大は想像に難くないか。