ファッションと環境問題
今月アタマに当欄で「三強の野望」と題して書いた仏LVMHモエヘネシー・ルイヴィトンによる米宝飾品大手ティファニーへの買収提案だが、買収総額約162億ドルで基本合意した旨の発表があった。前回は提案額120ドルとしたが、この発表直後にこれを上回る急騰を演じていた通り果たして一株135ドルで決着した模様だ。
これで前述の通りスイスのリシュモンや高級時計ブランドの買収観測が出ている仏のケリングと併せ三強による競争も新たなステージに入ったというものだが、ところでLVMHと同じフランスのケリングが主導し環境負担減を掲げるファッション協定には多くのブランドが署名したが、このLVMHは協定に参加しない事を表明している。
同社の場合はいち早く環境問題に取り込んでおりサステナビリティーにおけるアドバイザーに重鎮ステラマッカートニー氏を擁している。当欄では2年ほど前よりハイブランドが挙って動物の毛皮を使用しない事を決めたアニマルフリーの波について書いた事があったが、
ファッション業界の環境への取り組みも加速しつつありその影響力が注目される。