アルゴ席巻
本日の日経紙総合面には「コロナショック市場緊迫」と題し、金融市場でパニック的な動きが広まった旨が出ていたが、株や原油の暴落もさることながら前日の外国為替市場でも円が2分で1円50銭急伸するなどで急速な円高・ドル安が進行した結果、円の対ドルの年間値幅は10円を上回ることとなった。
ザラバ急伸の要因の一つとしては某ネット証券のシステムトラブルも挙げられていたが、為替市場での荒い値動きの背景として株式市場で普及しているアルゴリズム取引が同市場でも伸びている事も書かれていた。2年連続で値幅が過去最少を記録するなど低ボラ慣れの均衡が崩れたケースだが、この辺はオプション市場のセルボラが外れた時のパニックにも似ているか。
電子取引の普及を巡ってはちょうど一週間ほど前にも同紙でHTF業者が日本の特異なダークプールの構造を逆手に取って収益を狙う仕組みを取り上げていたが、ロスカットプログラムも東日本大震災時のオプション市場で物議を醸し出した経緯がありこの辺の機会不平等はリクイディティー提供と共に一括りで一朝一夕には解決が難しい問題か。