相次ぐ流出
さて、先週アタマの日経紙夕刊では国際的なマネーロンダリングに、違法な収益を紛れ込ませ易い海外との出入金が日常的に多い法人口座を持つ日本の中小企業が関与していたケースが相次いで発覚している旨の記事があったが、マネーロンダリングといえば先月話題になっていたものに米財務省金融犯罪取締ネットワークからリークされた所謂フィンセン文書がある。
世界88ヵ国の報道機関で400人以上の記者を投入し金融機関側やマネーロンダリングに関与した疑いがある企業や個人を取材したが、ここに記されていた不審な取引は2100件以上にのぼり、欧米の名だたる銀行が利益優先の為にマネロンなどの手助けに勤しむなどコンプライアンスを守っていなかったという。
このあおりを受けて英HSBCホールディングスの株価など25年ぶりの安値に沈む憂き目に遭っていたが、同じく英スタンダードチャータード銀やドイツ銀なども売りモノを浴びていた。しかしこれで思い出すのが数年前に各国首脳や著名人の名が挙がり世間がザワついたパナマ文書、またパナマほど騒がれなかったこの後のパラダイス文書等があったが、ここ数年の金融情報の流出劇は何を意味するのか思惑が募るところ。