金融分断
本日の日経紙金融経済面には存在感低下が指摘されてきた英が上場誘致の背積極化に乗り出した旨が出ていたが、英金融といえば先の日曜日の同紙にもEU離脱で事業の前提になる規制が変わりEU投資家離れなど金融分野の英国側への影響が如実に表れた事で金融取引のシェア低下に直面している旨が出ていたが、シティーの地位低下が英経済や世界のマネーの流れに及ぼす影響が懸念されている。
同頁にもCBOEの集計データが出ており、欧州株の売買占有率において昨年末には43.5%と2位の13.9%のフランクフルトを大きく引き離し首位に君臨していたロンドンであったが、完全離脱後の今年1月の同データでは21.7%とほぼ半減し4位だったオランダに首位の座を明け渡している。
英とEUの間で金融機能の分断が進行すれば域内全体に負の影響が及びかねないともいえるが、分断といえば一方でアジアでは米中対立の影響からIIPO企業が上場先として香港を選ぶ動きが顕著になり、米政府の制裁を受ける中国企業にも本土からの買いが膨らんだ事で香港取引所は純利益が過去最高となった模様。金融分断を巡っての明暗模様とも取れるが、何れにおいてもリスクとして燻り続けるという部分は否めないところで今後もこの辺は注視しておきたい。