名店の灯がまた・・

さて、昨日の日経紙金融経済面には「消えた需要 老舗も降参」と題し、約230年の歴史を持つ東京・柴又の料亭「川甚」が今年に入って店を閉めたように、コロナ禍を背景とした政府の緊急事態宣言や外出自粛の長期化で宴会や観光客需要が消失などから事業の継続を経営者が諦め廃業や休業が目立ち始める旨が出ていた。

上記の川甚といえば利用した事はなくとも文学好きな向きならこれまで多くのの文豪たちに愛され、例えば夏目漱石の「彼岸過迄」、松本清張の「風の視線」、他にも谷崎純一郎などの小説にも度々登場しているのでその名前は知っているだろうか。老舗といえば過日銀座方面に行った際に152年の歴史を持つ「辨松」もまたこのコロナ禍の影響で昨年幕を下ろしたのを聞かされた。

他にもこの辨松の近所では作家の池波正太郎が好んで通っていた「銀座桜蘭」もひっそりと閉店、この手とは毛色が違うが同じ銀座では50年以上続いたあのアマンドも昨年末に閉店している。つい最近は30年以上続いたタカノフルーツバーもまた先月末で閉店したのも驚きだったが、いずれにせよ老舗の灯がこんなコロナのせいで消えゆくのは何とも忍びないもの。


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