初承認
さて、これまで幾度となく急落の憂き目に遭いながらも不死鳥のように浮上してきたビットコイン相場だが、直近でも先週末には約半年ぶりに6万ドルの大台を超え4月中旬に付けた最高値を射程圏に捉えてきている。実に今月に入ってから約45%もの急騰を演じているワケだが、この背景にあるのがSEC(米証券取引委員会)がビットコイン先物に連動するETFを承認したとの件がある。
米では過去5年以上にわたりこのビットコイン連動のETFを巡って上場申請が相次いでいたもののSECに悉く撃沈されて来た経緯があるが、先月の当欄では既にCMEにビットコイン先物が上場している事からSECが先物連動型のETFに柔軟な姿勢を示している事を背景に上場申請が相次いでいる旨を書いていた。
現SEC委員長は暗号資産市場に将来性があるならば投資家保護の枠組みは避けられないとし先物ベースの投資商品の方が投資家保護の面で優位であると明言していたが、果たして今回承認されるというプロシェアーズのETFは現物価格に直接連動するのではなく先物価格に連動するものとなっている。現物連動モノは叶わなかったものの、米で承認された意味合いは非常に大きく今後の枝葉には注目しておきたい。