異例の呼びかけ

さて、昨日の記者会見で岸田首相は「年末年始に牛乳をいつもより1杯多く飲んで頂く、料理に乳製品を活用頂くなど国民の皆様のご協力をお願いしたい。」などと異例の呼びかけを行っている。首相が特定の農産物の消費を呼びかけるのは異例な事だが、背景にはコロナ禍で消費が落ち込んでいるところに学校給食が休みになる事なども重なり特に今年の年末年始はかつてない規模で余ってしまう事があるようだ。

今から6年くらい前だったかバターが極度な品薄に陥り業務用価格が29年ぶりの高値を記録、株式市場でも六甲バターが上場来高値を更新するなどしたことが記憶に新しいが、これを受け官民挙げて生乳生産増産対策をやってきた効果がここ数年表れていた土壌もある。何の因果かタイミングが悪いというか何れにせよこれらが裏目に出た格好だ。

これを受け対処療法的に明治が今週から牛乳消費を喚起するプロジェクトを開始したり、ローソンでも年末年始の2日間はホットミルクを半額で販売したりと協力体制を敷くが、生乳の余剰問題はこれが初めてではなくつい昨年の5月頃も学校の休校や飲食店営業縮小を受け過度な余剰に陥った経緯がある。それらを鑑みこの1年何が出来たのかというところだが、生産側も飼料価格の高騰が加わる二重苦の状況だけに政府としてもセーフティーネット的なものが喫緊の課題か。


関連記事

この記事のハッシュタグに関連する記事が見つかりませんでした。

最新記事

カテゴリー

アーカイブ