欧州に倣う

高島屋から回収した顧客の服より再生したカシミアを使った衣類の案内が来ていたが、この辺に絡んでは経済産業省が先月末に衣料品の再生や再利用に関する課題と改善策をまとめた報告書を公表している。「回収」「分別・繊維再生」「製造」「販売」の4段階で改善を要求するというものだが、上記の高島屋はじめ近年再生衣料の試みが目立っている。

最近はJR東日本などでも回収した古着から手拭いなどを作って販売する動きがみられるが、アパレル産業は世界で年間約9000トン以上もの大量な服が廃棄されており石油産業に次ぐ環境汚染産業とまで言われているが、日本でも家庭や事業所で不要になった衣料品の64.3%が捨てられており再生は約17%にとどまっているのが現状だ。

リサイクルやアップサイクルで先行しているのが欧州勢で、ZARAはじめ複数のブランドを展開するインディテックスは早くからプラスチックのショッピングバッグを廃止し再生衣料にも積極的に取り組んでおり、H&Mも廃棄品をアップサイクルした循環型繊維を什器に採用するなど積極姿勢が目立つ。今回の経産省の動きも欧州の動きに対応したものだが何処まで比率を伸ばせるか注視しておきたい。


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