都市鉱山潜在力

昨日の日経紙夕刊一面には「都市鉱山ゴールドラッシュ」と題し、直近で金(ゴールド)価格が史上最高値を更新するなど高騰していることから都市鉱山などリサイクル市場も活況となっている旨が出ていた。今年1~9月の金のリサイクル供給量は前年同期比1割増で伸び率は金鉱山からの採掘量を上回っている。

都市鉱山というとやはり記憶に新しいのが2020年の東京五輪・パラリンピックのメダルをリサイクル原料を使って作るという「都市鉱山から作るみんなのメダルプロジェクト」で、当時は近所の小学校でもこのプロジェクトを謳った黄色いボックスをよく見かけたのを思い出すが、この時に五輪向けに金を全量供給したのが同頁でも出ていた田中貴金属の湘南工場だったと思う。

その辺は兎も角も、今や日本国内に蓄積されてリサイクルの対象になっている金属の量は金でも約5300トンと世界有数の資源国に匹敵するほどの規模になっており、他の貴金属然りでそれらの回収技術を上記の非上場の田中貴金属はもとより多くの上場企業が競い合っている。資源循環、資源安定確保の観点からも天然資源の乏しさと引き換えに生み出された日本の先端技術はお家芸なだけに政府の後押しにも併せて期待がかかる。


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