ハト派転換へ

今年最後となる日銀の金融政策決定会合が始まった。金融政策といえば世界でも先週は主要な中央銀行が金融政策を発表しているが、はたしてECBは10月に続き2会合連続で利上げを見送る決定をし、イングランド銀行もまた3会合連続で政策金利を据え置きすることを決定、そしてFRBは事実上の利上げ終了宣言となった。

まだ景気もそこまで悪化していないなかで金利が今後下がる期待感でマーケットはこれを好感、ダウ工業株平均は約1年11か月ぶりに史上最高値を更新している。FOMCでは中央値で来年3回の利下げを見込むという事が示されたが、一方でドル円相場もこれらを受け1日で4円以上も円高が進み約4か月半ぶりの水準を示現することとなった。

斯様に世界では利上げ局面が終了に向かう重要な節目を迎えているが、正常化が進まず周回遅れともいうべき日本はマイナス金利の早期解除への期待感が高まっている。とはいえ足元では実質賃金が19か月連続のマイナスと物価上昇に賃金の伸びが追い付いていない状態が恒常化。個人消費や設備投資等々の勢いを考慮すれば地ならし段階のいまマイナス金利解除に動くのかどうか微妙なところだが、いずれにせよ今週最大の焦点だけに明日の結果公表が注目される。


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