可能性の芽

さてパリオリンピック開幕目前だが、この期に及んで日本女子体操代表の主将でもあった宮田笙子選手が喫煙と飲酒行為により代表を辞退したというショッキングなニュースが先週に報じられた。自身の経験からこと体操競技に関しては思い入れが強く、この件に関してもいまだ賛否両論喧しいがこれにより1964年の東京五輪以来、60年ぶりのメダル獲得が期待された団体総合も異例の4人体制で戦いに臨むこととなる。

選手の登録は現段階で既に締め切られており、今回の件が交代要件にもそぐわないためにリザーブの杉原愛子選手の繰り上げ起用は適わないという。これまで2度のオリンピック出場をはたしキャリアもその衰えない演技からも繰り上げには申し分のない逸材だと思ったが、先のNHK杯で僅かなポイント差から代表入りが叶わずに涙をのんだ彼女の姿が思い出されるだけになんともやるせない想いが沸く。

そういえば今から6年前には自身を指導するコーチの暴力指導による無期限登録抹消処分の不当性を訴え、同時に協会関係者のパワハラを告発して以降すっかり表舞台から姿を消したリオ五輪代表の宮川紗江選手も先週に現役引退を発表している。宮川選手も当時女子では彼女しか出来ない大技を持っていたものだが、可能性のある才能が怪我以外のもので潰れていってしまうのは日本の体操界にとって多大なる損失となるのは間違いなく残念で仕方がない。


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