コーヒーもチョコも
さて、本日よりドトールコーヒーが全国の店舗でコーヒー飲料等を値上げしている。背景には恒常的な物流な人件費の影響もあるが、世界的な2大産地での干ばつや暴風雨の影響による収穫減少懸念によるコーヒー豆の高騰が大きい。特にアラビカ種は国際指標の米ICEのNY先物価格が先月から上昇が加速し、先月末には1ポンドあたり3.35ドル超えとデータが遡れる1977年以来で最高値を付けてきている。
このコーヒーでは当欄でも今年9月にベトナムの異常気象でロブスタ種が指標のロンドン市場で初の5000ドル台を示現した旨を書いていたが、双方への代替を経て急騰が相互に波及している状況だ。USDAも先月のレポートで24~25年度のブラジルコーヒー豆の生産量を下方修正しているが、更にそれ以降の収穫量にも懸念が燻っている事もあり輸出好調で在庫が減少しているなか生産者が24~25年度モノを売り渋る可能性もあるとの見方も出ている。
そういった事で冒頭のドトールに先駆け既にスタバやタリーズも値上げに踏み切っているが、味の素AGFも来年3月から商品の値上げや内容量変更があり、ネスレも来年2月納品分からネスカフェエクセラなど内容量減に加え値段も300円以上値上がりする。そういえば“豆”といえば春先の狂乱相場から一服していたカカオ豆も先月は再度の供給不足懸念を囃し4か月ぶりの高値を付けてきており、これら共に来年も悩ましい価格転嫁が続きそうだ。