再編スケールメリット

今年の定時株主総会で可決されていた通り、昨日はイオン傘下のウエルシアホールディングスとツルハホールディングスとが経営統合を果たしている。今後はイオンがツルハHDに対してTOBを実施し、持ち分比率を高めて同社を連結子会社化する運びとなるがこの話、もともとは2027年メドにした統合を目指しての協議であったものの当初計画を約2年前倒しての実現となった。

これまでのドラッグストア業界といえば売り上げベスト3がいずれも1兆円規模で横並びという印象であったが、この度の統合で実に2兆円規模のドラッグストアが誕生することになる。同業界では今から4年前に経営統合した3番手に位置するマツキヨココカラ&カンパニーが統合後の飛躍的な経営効率上昇で話題になった経緯があるが、今回の統合ではイオンのインフラも活用し3年間で500億円のシナジー効果を見込むという。

とはいえ日経紙ではこの統合する両社の営業利益率が上記のマツキヨココカラ&カンパニーに見劣りする旨の指摘があったが、なるほどマツキヨのそれは直近で7.4%、対してツルハHDは同5%台、ウエルシアHDは同3%台となっている。郊外立地や食品に強みを持つ4位のコスモス薬品も数年前から関東圏に進出著しく侮れない存在となろうが、さて思惑通りにスケールメリットが生かせるかどうか統合後のガリバードラッグストアに注目である。


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