米予測市場の可能性

さて今年も熱狂のうちにNFLの王者決定戦スーパーボウルが終了したが、これに絡む予測市場における取引量が過去最高を更新する見込みという。この予測といえば週末の日経紙夕刊総合面では「金融商品兆半ばくち化」と題して、投機ニーズを取り込んだ博打的なサービスの人気が急増し、取引所や予測市場は高まる需要を取り込もうと新しい商品展開を急いでいる旨の記事があった。

確かにこの市場は一昨年の米大統領選を機に人気に火が付きその後裾野が広がってきた経緯があり、上記のスーパーボウルに絡んでも近年の予測市場運営大手の台頭が影響し従来のギャンブルアプリ運営のフラッター株等はスーパーボウル開催まで23年ぶりの長期下落を記録した。またきな臭い事例としてベネズエラを巡り「同国大統領が今年1月末までに退陣するか?」との取引で米攻撃情報を事前に入手したインサイダー取引の疑いの事例も取り沙汰されている。

そういった件を尻目にCME(シカゴマーカンタイル取引所)は上記のフラッター傘下と共同で予測市場のプラットフォーム展開を開始し、CBOE(米シカゴ・オプション取引所)も予測市場に似た設計の商品投入を目指し証券会社と協議中といい、ニューヨーク証券取引所を傘下に持つICE(米インターコンチネンタル取引所)は予測市場運営のポリマーケットに最大20億ドルを出資するなど従来の金融市場先物大手が次々に参入の考えを示している。

調査機関の一部推計では大手事業者の週間取引は1年で10倍に膨らんでいるといい、別の米調査会社は2030年までにこの予測市場は年間取引高が1兆ドルに拡大することを見込んでいる。今後の過程で規制強化等の動きも予想されるものの、機関投資家等へ顧客層が広がれば予測市場から市場心理やイベント結果の確立を定量的なデータとして得ることで新しい金融商品が出来る可能性もあり、この市場が新たなオルタナティブ投資の選択肢となる期待も出てくるだけに今後もこの市場は注目しておきたいところだ。


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