129ページ目   雑記

アカデミー賞もSDGs

さて、今年第92回となる映画界最大の祭典でもあるアカデミー賞ではメーク部門で日本のカズ・ヒロ氏が二度目の受賞を果たす快挙となったが、もう一つは韓国の映画「パラサイト」が作品賞など4部門を制するという非英語の映画では初の賞を獲得するといういつもとは違った光景が話題になっていた。

さて、アカデミー賞といえばレッドカーペットにセレブが豪華ファッションで集結するのも定番の光景だが、もう一つ印象的だったのは今回はサスナビリティ(持続可能)がテーマだっただけに女優のグッチのドレスも英アカデミー賞で着たドレスをリメイクしたものあり、また別の俳優のプラダのセットアップも廃プスチック等を再利用したリサイクルナイロン素材を使用しているものなどこの手が目立った。

そういえばこのプラダは5月にブランドとして初めて日本で予定していたファッションショーが新型肺炎の影響で延期となってしまったが、ファッションショーといえば先に英ロンドで開催されたトミーフィルフィガーのショーではオーガニックコットンやリサイクル素材等を使ったこれまたサステナブルファッションが話題となっていた。

これまでレッドカーペットなどの衣装は1回のみという最初で最後の着用が美の定義であったものだが、斯様にサステナビリティを敢えて選ぶという今年の授賞式を見るに美の定義が変わりつつあるこうした光景はファッション業界の歴史が変わる節目を予感させるに十分かもしれない。


承認欲求

さて、直近では全身がんに近い状態だと明言していた著名美容外科の高須クリニック院長が「挑戦的癌手術」を無事終えたとのニュースが報じられ早くも先週末に職場復帰してオペをこなしたとかで話題になっていたが、美容外科といえば今週初めの日経紙社会面には「プチ整形自分を満たす」と題したメスを使わないプチ形成が若い女性に人気な旨の記事があった。

昨日のTBS系マツコの知らない世界では有名女子高生らによる写真アプリを紹介する内容であったたが今や盛っていない写真を探すのが苦労するほど加工を重ねているのが流れで、そういった事も背景に整形後の顔の想像の容易さも後押しし若年層の抵抗感そのものを薄れさせているようだ。

中には遙かに今の顔が綺麗にもかかわらず加工を重ねて宇宙人のようになった写真を持ち込んで同じ顔にしてくれと希望する女性や、昨今では小中学生の来院も増加傾向で辟易していると知人の整形外科医も以前言っていた事を思い出したが、それは兎も角も市場の拡大と共に機器や術式等も日進月歩で隔世の感を禁じ得ない。


暖冬コンビニ模様

本日の関東地区は天気が回復に向い冬の冷え込みが一転して4月なみの陽気と暖かさを感じる場面もあったが、ただでさえ今年は暖冬傾向でこの影響から雪不足で破綻するスキー場まで出る始末だが、街のコンビニでもローソンでは日中の気温が高い為にカイロの売り上げが前年同期比で2割減少と過日のTVで見かけた。

こんなコンビニの光景を見るに今から4年前の同様な暖冬時を思い出すものだが、当時もセブンイレブンやミニストップはおでんや中華まんなど冬の定番が伸び悩む一方、アイス関係の売り上げが前年同期比で3割増となった経緯があったが、今年も同様の傾向とはいえその内容は冬に人気のクリーム系より夏に売れるようなガリガリ君などの氷菓系がローソンでは前年同期比で約8割伸びているという。

他にはコーヒーもホットよりアイスの売り上げが昨年比3割増、冷やし麺など同15%伸びているというが、上記の通り中華まんなどは厳しく井村屋は売り上げが前年比で11.7%減少し株価の方も先月末に年初来安値を更新、また中村屋も20年3月期は12億円の赤字となる見通しでその株価も先週木曜日には年初来安値更新の憂き目に遭っている。

総じてコンビニを取り巻く環境としては、キャッシュレス決済利用者の客単価が高い傾向にあり政府が家計支援策として導入したキャッシュレス決済のポイント還元が追い風になっているようだが、売れ筋の異変でその中身は思惑外れとなった各社の苦悩も見え隠れする。


Valentine’s 2020

毎年如月に入り節分が終ると次のイベントはバレンタイン商戦となるが、この前哨戦として恒例の「サロン・デュ・ショコラ」が今年も先週まで開催されていた。年々その規模も派手になり昨年は過去最多となった112ブランドであったが、18回目を迎える今年も同じ数の出店だった模様。

ここ数年はビーン・トゥー・バーが台頭し雨後の筍のようにこれに絡んだ店舗の増殖が顕著で、昨年は80年振りの新カテゴリーといわれた第4のチョコといわれたルビーチョコが登場し市場にもすっかり浸透してきたが、今年のテーマは「すべては出会いだ」ということで原点回帰という感も。

今年もこの場ならでは入手出来るワールドチョコレートマスターズ優勝作品などに始まり毎度お馴染のセバスチャン・ブイエのリップスティック型のチョコまでマニアを魅了させたが、コスメに絡めたモノではこの逆のパターンでエチュードハウスのハーシーズチョコをイメージしたアイシャドウなどバレンタイン限定コスメも近年は盛り上がっている模様。

ところで日本のチョコレート市場は継続的に伸びているようで、中でもサロン・デュ・ショコラの斯様な盛況にみられるよう高級品が人気で平均単価も上昇傾向という。こうした事もあって昨年末には伊の有名老舗ヴェンキが銀座に初上陸するなど商機を睨んだ動きも出て来ておりショコラ好きは今後も要注目の展開か。


原油下落の是非

さて、最近給油した際にガソリンが一頃より安くなっているなとふと思ったが、それもそのはず新型肺炎の拡大で中国成長率が5%を割るとの試算も出るなど世界経済の減速懸念からエネルギー需要が落ち込むとの警戒感で、年明けに60ドルを超えていた週明けの原油先物指標WTIは再度50ドルの大台を割り込み昨年1月以来、約1年1か月ぶりの安値まで沈んでいる。

燃料費の変化がそのまま反映される仕組みは上記のガソリン以外にもいくつかあり、例えば電気料金や都市ガスの料金などの身近な公共料金も安くなり家計に恩恵となるものも部分的には出てこようが、これを手放しで喜べない事情として景気への影響という観点で考えるとこれから新型肺炎の影響はジワジワ広がってゆく可能性があり応分の警戒が必要となるか。

既に自動車産業界等はサプライチェーン寸断で工場が操業停止となり、レストラン等の売り上げも7割からワタミなど9割減まで落ち込み一時撤退を決めている。先のトヨタ自動車20年3月期業績予想では純利益の上方修正が好感され年初来高値を更新していたが、これも中国の業績は数カ月のタイムラグを経て反映される傾向があるだけに素直に上方修正を囃してよいものかどうか?

大手シンクタンクでは影響が1年ほど続くと見込んだ場合、インバウンド減少やリスク回避による円高ドル安・更に世界経済減速が進む事で日本の実質GDPは0.9%押し下げられ20年は0.4%のマイナス成長と試算しているが、これまで続いて来た緩やかな景気回復基調が止まり景気後退へ向かう事になるのかどうか今後も注視が必要だ。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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