308ページ目   雑記

Happy Halloween!

昨日の日経MJ一面では、東京五輪の開催が決まり海外からのビジネス客、観光客の大幅増が見込まれる都内の高級ホテルのうち、彼らを取り込み「東京のおもてなしの象徴」となれるのはどこなのかを外資企業・団体の秘書らにアンケート実施した結果が載っていた。

首位はさすが王者の貫禄というか帝国ホテルであったが、東京の五輪開催が決定した後に株価が3日連続のストップ高という離れ技をやってのけたのもなるほど頷けるというもの。他に取り上げてあった老舗や外資系も馴染みの名が並ぶが、外資でそこそこポイントを稼ぐであろうと思われていたところが取り上げられていなかったのも意外であった。

帝国ホテルは常にランキングでトップクラスに入ってくるが、この辺はやはり何か実際に体験してみないとわからない。私は以前宿泊した際にテッシュに包んだコンタクトが誤って掃除されてしまい、帰って来てそれに気付き駄目モトで問い合わせしたところ相当時間が経過しているにも関わらず1時間足らずで丁寧なお詫びと共に部屋にそれが届けられたのに感動、以来見方が一変した経緯がある。

週初めにホテル食偽装を取り上げた際の末尾にも書いたが、関西では来年にかけてまたぞろ外資の進出が顕著化し、東京も改装や新ブランド投入が来年は彼方此方言われ第3次ホテル戦争間近とも云われる。早くも過剰感さえ云われるなか迎え撃つ老舗組、牙城を崩しに掛かる後発勢共にどんな手を打ち出してくるのかまた目が離せなくなりそうだ。


怪しさ満載でも群る

さて、米金融業者MRIインターナショナル事件で証券取引等監視委員会が強制調査に踏み切って半年、先週末の日経紙にも出ていたが監視委員会の要請に応じたSECの調査で出資金流用の詳細が次々と明らかにされつつあるが、上記の証券取引等監視委員会の強制調査は事実と著しく異なる広告表示を禁じた金融商品取引法の疑い。

この事実と著しく異なる広告表示を禁じた金融商品取引法の疑いでは、直近でも投資助言会社のアブラハム・プライベートバンクが金融庁から全業務停止6ヶ月の命令を出されている。同社の場合は曲がりなりにも勧めていたファンドの運用実態があったものの、無登録販売、特定顧客への利益提供、そして誇大広告と金商法違反が盛り沢山であった。

ちなみにこれらでは多額の資金が集まったのが明らかになっているが、かえすがえすもこの手の広告から怪しさは感じ取れないのだろうか?おそらく金融界に身を置いたことのある向きが怪しさを感じる部分こそ資金を出してしまった向きには美味しく映ったというのは明白だろうが何とも歯痒い。

またこれら一連の問題では一部のブロガーが先行して疑問を呈していたものの、当局の遅れ遅れの腰の重さがやはり目立っていたのも問題だろう。そんな一方で逆にこれらを支持するかの如く取り上げていたFP連中も居たワケで、まさにFPが聞いて呆れるが実戦経験が未熟な卓上論者の脆さはこの程度で露呈される。


リッツ、お前もか!

当欄で今年の6月に「その違いが判りますか?」と題して港区内の4つのプリンスホテルや、ディズニーリゾートのホテルで実際の食材とは異なるメニュー表示をしていた件を取り上げたことがあったが、周知の通り直近では阪神阪急ホテルズのホテルやレストランでまたこれと同じ問題が発覚している。

前回は、「〜こう立て続けに出てくると直に記憶が蘇るのが2007年に続出した食の偽装ラッシュか。」とも書いたが果たして3ヶ月ほどで続々登場である。というかこの件を鑑みてもしやウチもと調査していたのが今頃ノコノコ発覚してしまったとも推測出来るが、一寸驚いたのはあのザ・リッツ・カールトン大阪までもが同様にメニュー記載とは異なる食材を使っていたことである。

このリッツ大阪は私も大阪で人間ドックをした際に泊まったことがあったが、その際に頂いたフレッシュジュースがなかなか美味しく、思わず世界一美味いと私の中では思っている海外のマンダリンオリエンタルの目の前で絞ってくれるフレッシュジュースを思い出したものだがあれから数年、それもメニューはそのまま中身が冷凍ストレートジュースに変わっていたとは酷い。

関西では近年スターウッドの最高峰セントレジズが開業し、来年早々にはマリオットが開業するなどまたぞろホテル戦争勃発の気配で当然顧客の奪い合いは激化、コストカットの圧力が自ずと高まっているのが現状。実際上記のリッツでさえも従業員の証言で上司が原価を落としコスト削減が第一と至上命令のように話していたというのが判明しているが、そんな背景で消費者が裏切られ長年築き上げてきたブランドも傷ついてしまうのは実に残念なことである。


問いかける美術品

さて週初にはサプライズ決算となったジャフコの件を書いたが、決算と言えば業績にプラスして思わぬ益金が舞い込むパターンもある。先週の日経夕刊マーケット面「注目株を斬る」で取り上げてあったDIC等がそのパターンで、同社が保有していた絵画が売却されたことでその利益が13年12月期連結決算に計上される旨が書いてあった。この譲渡益が103億円と巨額であったことから、これによって俄然含みが見直され直近でも年初来高値を更新している。

ところでこの絵、抽象画の巨匠バーネット・ニューマンの「アンナの光」なのだが、バーネット・ニューマンといえば今年5月に行われたサザビーズのオークションで4,380万ドルの落札を演じ、コンテ落札額の市場最高記録を塗り替えたという一件があった。額も額だが一面コバルトブルーに塗ったキャンバスに白線が1本描いてあるだけ?という超絶シンプルな絵にこの値が付いたのが話題沸騰であったのが記憶に新しい。

この「アンナの光」も同氏の作品中最も大きく圧巻ではあるものの、やはり一面レッドに縫ったキャンバスに白線が書いてあるといった上記のコバルトブルーが赤に変わっただけ?にも見えなくもないシンプルな物。確かに抽象画は見る人によってはほんとうに紙一重の部分があり何とも言えないが、それにしても思わぬ値が付くものである。

同品を保有していたのが千葉のDIC川村記念美術館で勿論のこと同館の目玉であった訳なのだが、この手でBSを洗ってみるとこのDIC始めとしてウッドワンや、ポーラなどが挙がるが、ポーラのガラス器など私も観た事があるが珍しいものも多くほんとうに素晴らしい。昨日に続いて美術品絡みの話になったが、こういった含みの視点で企業を見るのもまた面白いものだ。


いろいろな事情

本日の日経平均は円高進行で急反落となったが、そんな中でもストップ高まであと一歩に迫る勢いと逆行高していたのがネットオークション等の分析サービスを行うオークファン。先の分割後からはや株価倍増に迫る勢いの急騰を見せているが、オークション関連上場企業といえば先月末にシンワアートオークションが東京国税局の税務調査を受け、2011年5月期までの3年間に約4,000万円の所得隠しを指摘されていたことが発覚した件があった。

この一件、オークションで出品者の名前を他人名義で出品するなどして名義を伏せる見返りに別口の手数料を得ていたものを申告しなかったというものだが、この手の商慣習?は氷山の一角で美術品市場では日常茶飯事であると聞いたことがある。

考えてみればそもそも代々受け継がれてきた美術品の類にご丁寧に領収書も添付してあるケースなどは稀であろうし、出品者もいちいち表舞台に出るのを嫌がるパターンが殆どである。著名な美術展でもよく個人蔵というプレートを見かけるがオークションの裏には魑魅魍魎の背景が隠れる。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

カテゴリー

アーカイブ

2025

9

1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30