402ページ目   雑記

過剰流動性のボラ

週が明けても世界的な膨張収縮現象に歯止めが掛からず、本日は日経平均が575円安と今年最大の下げ幅となったのを始めに為替が115円台まで続伸、その煽りもあって商品先物各銘柄は値幅制限が拡大となってなおストップ安の崩落を続けている。

先月末に会計不信から「これも極端になって個別でオーバーナイト控えの動きが顕著化すると、またデイトレ時代第二幕の懸念も出て来よう。」とコメントしたが、このように常に追証懸念が付き纏う嵐になってみてこうした特異な商いが奏功してしまうという皮肉な結果になっている。

まあキャリーにしろ何にしろ、目に見えなかったリスクの増殖部分がこの崩落で表面化している分あらためて解り易くなっているので、どの辺でリセットというかコツンと来るか暫し高みの見物か。


キャリーバブル

周知の通り本日の金融政策決定会合で利上げが決定したが、ゼロ金利解除以来7ヶ月ぶりに利上げを決める事で金利正常化に一歩近づく事となった。

米国や直近でも英国に見られるように事前の措置で、世界的に金融当局がインフレ警戒を怠らない状況の中で日本だけが従来の政策を続けた場合、例の円キャリー取引を助長させる問題もあっただけにその懸念も少し緩んだ事になる。

結局日銀の超低金利政策が国際金融市場に過剰流動性を齎し、日本発で世界へバブル供給というリスクを考えれば政治圧力が絡んでいる云々と言っている場合ではないだろう。

これで大きな政治日程が終了する秋口まで利上げ無しのムードが高まるだろうが、何れにせよ国際的な立場を考慮する真価が引続き問われる事になろうか。


資金調達手段

昨日の日経では仏LVMHモエヘネシー・ルイヴィトンや、伊グッチ等の欧州主力ブランドの2006年売上高は二桁成長が相次いだ事が報道されていたが、個別では7割近い増収のところもあり破竹の勢いである。

そういえば特にイタリア勢ブランドの中で最近目立つ動きが株式公開を睨んだ役員人事、何れも来年あたりをメドにそうした動きが水面下で進んでいるらしいが、この辺は新興市場設備投資拡大に伴う資金需要を物語っている。

上記の伸びも中国市場が急伸した旨が書いてあったが、そういえば一頃の日本人によるブランドの買い漁りツアーが再来したと思った団体が、実は皆中国系だったと最近仏在住の知人が言っていた事を思い出した。


発展途上市場の認識

周知の通り気象庁はバレンタインデーの昨日、関東から九州までの各地方で「春一番」が吹いたと発表している。

ちなみに関東では昨年より20日も早く、これにより初雪より春一番の方が早く来てしまったという事になるが、その初雪も現在のところ観測史上始まって以来の130年間「降雪無し」となる可能性が指摘されている。

そういえば昨年某損保が「冬のソナエ」等というパクったようなネーミングの冬季限定天候デリバティブを販売していたが、この暖冬ヘッジプランにはどの程度引き合いがあったのだろうか?

年末に日経が企業に行ったアンケートでは、デリバティブ活用の予定が無いのが全体の58%という数字が出されているが、発展途上市場だけに上記のようなディスクロが望まれるところでもある。


行動様式の変遷

さて本日は擬似組も含めて何となく浮き足立ってしまうバレンタインデー、巷の諸氏も改めて自分の評価が浮き彫りになる日だろう。

デパートあたりでも御節のコーナーよろしく特設コーナーが設けられ、各店共に既成のプロモーションにどれだけ乗せられるか知恵の跡が今年も見られる。

ただ昨今、周りを見るにつけ義理系は影を潜め明らかに自分に向けてのプレゼントという感が非常に強く、上記各店でもその辺を狙った趣向の物が逸早く露見される。

欧州の人間から見ればこの日一つ取っても非常に奇異に映ると言う日本の行動様式だが、この辺も無宗教が多いと言われる日本人ゆえの行動変遷とも取れるか。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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