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仮想保全

さて、昨日の日経紙一面には「仮想通貨を保全」と題して仮想通貨取引所が破綻した場合の利用者の通貨を保全する仕組みを信託銀行が始める旨の記事があった。所謂ビットコイン版の分別保管で信託した投資家は破綻や犯罪などのリスクから遮断されることとなるが、当然ながら価格変動リスクは避けられない。

価格変動リスクといえば主力のビットコインは今月に入ってから下げが加速、最高値を付けたところから取引が始まったばかりの先物も巻き込みたった5日間で4割超の急落を見せるなど果たしてかなといった崩落を見せ、株式市場でもGMOインターネット、フィスコ、リミックスポイント等の関連株まで軟調展開となっていた。

この暴落劇では実務の方でも取引ネットワークの混乱から取引所が支払うネットワーク手数料が高騰、それに伴い送金手数料が一部では4倍化するなど影響が出てきている。他、ICOなども可也の規模に枝葉が広がっている事で乱高下が恒常化すればこちらの影響も表面化しそうだが、一昨日から再度価格は戻り急となっており今回も何れ新値に切り返して来るのかどうかまたも目が離せない展開になって来た。


ナイト需要

昨日の日経紙夕刊一面には「地下鉄24時間運航 月曜午前休みに」と題し、昨日までに自民党の時間市場創設推進議員連盟が地下鉄の24時間運航や月曜午前中を休みにする新制度導入など、夜間の観光振興につなげる提言をまとめた旨が載っていた。

しかしプレミアム・フライデーなど、七曜もヨコ文字にして冠にいろいろ飾りを付けると効果は別としてそれなりに何ぞや?とある程度の関心を惹くが、今度はココでは日本人旅行者が日曜日の夜に活動し易いよう月曜の午前を休みにするラグジュアリー・マンデーなる制度創設も盛り込むという。

また自治体で夜間観光の活性化を担う環境整備の旗振り役としてナイトメイヤー設置も併せて盛り込み国土交通省や警察庁に提言し実現を働き掛けるなど、5兆円の経済効果をあて込み2020年までの実現を目指すというが、一方ではカジノ問題よろしく治安悪化を懸念する声に労働時間から省エネまで課題は山積みで日本の夜の清き水もここから紆余曲折か。


総ロカボ

さて、昨日から東京駅及び丸の内周辺で「東京ミチテラス2017」が始まり、クリスマスイヴの夜が幻想的に彩どられていたが本日はクリスマス本番。欧米とは趣が異なりクリスマスがお祭り化している日本ではケーキにチキンにプレゼントといったイメージだが、今年送られて来た数多のケーキのカタログには、高額消費復活を匂わせるようなバブリーな品に交じり糖質制限を謳うモノも目に付いた。

それこそ有名店から手軽なコンビニモノに至るまで幅広く糖質制限モノを展開していたが、他の物なら兎も角もモノがケーキだけに糖質制限とは何とも味気ない印象は否めない。またクリスマスチキンでなくとも回転寿司店なども家族連れで何所も賑わっていたようだが、ココも大手の一角などシャリを大根の酢漬けに変えたシャリ野菜など糖質オフシリーズの販売を開始している。

斯様に昨今はダイエット目的など健康志向で米などの摂取を極端に減らす糖質制限でご飯離れに拍車をかけているが、米以外にもラーメン、牛丼からハンバーガー等のファストフードまで糖質制限ブーム花盛りだ。ある調査で今後こうした外食店で糖質制限メニューを食べてみたいとした割合が過半数を超えたとの報道を見掛けたが、健康志向を囃した先の今年の一皿に選ばれた鶏ムネ肉然り、市場開拓への商機熱は熱いものの足の早いこの手の流行が何時まで続くのかこの辺も併せて見守りたい。


東西紆余曲折

本日の日経商品面には「堂島商取、SBIと提携」と題して、試験上場期間中のコメ先物取引の売買システムにおいて大阪堂島商品取引所がSBIジャパンネクスト証券から売買システムの提供を受け、傘下証券会社も受託会員として先物市場に参加してもらうという構図でSBIグループとの提携を決定した旨の発表をした旨が書かれていた。

このコメ先物のシステム問題を巡っては秋口くらいから執行部政策や追加投資負担等を巡り業界との間で何かと燻っていたが、こうした事がトリガーになって先週には複数の会員がコメ先物の清算業務から撤退を検討している旨の報道があり、その後には日本商品清算機構が臨時総会でコメ先物を手掛ける堂島商取理事長を解任する件が続いて報じられた経緯があった。

理事会日程等から今月に入って俄かにザワついて来たようにも見えるが背景には東商取やJPXの絡みもあり諸々の事情もあったようだが、コメ先物といえば周知の通り現在異例ともいえる3度目の試験上場中であと1年半あまりで十分な実績を出してゆかねばならない。紆余曲折の感も否めないものの其の先の悲願の総合取引所構想も見据え控え良い方向に向ってゆければと期待したいところである。


白松露

昨日の日経紙夕刊・味な地球儀には世界三大珍味の一つであるトリュフが取り上げてあったが、シーズンになると良く訓練された犬などを使って地中に潜むトリュフの場所を探し当てさせている姿が時々メディア等で報じられる事がある。周知の通り、三大珍味の中でこのトリュフだけは他と違って生態がよく判明しておらず養殖や人工栽培が難しい。

加えて香りの足の早さもあってまるで松茸かそれ以上といったシロモノであるが、このトリュフといえば昨年から今年にかけてその登場範囲が一頃の洒落たイタリアンやフレンチレストランから範囲を広げてラーメン店にまでこれを扱う動きが出てきているのが目立つ。この広がりは更に製品にまで波及しインスタント食品からスナック菓子まで縦横無尽だ。

今年イタリアでは雨がほとんど降らなかった事で今シーズンは収穫量が少なく価格も其れなりに高騰している様子だが、養殖が出来るフォワグラも生産量が落ち込んでいる事から品薄で価格が上昇傾向にあるという。一般には益々手の出し辛い状況になってきているともいえる反面上記の通り普及品も日進月歩で今後の展開もまた興味深い。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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