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変化する銀座玄関口

さて、今週はソニーが「ソニービル銀座」を17年3月末で全館の営業を終えた後にビルを取り壊し、その跡地を「銀座ソニーパーク」なるイベント広場にするとの発表があった。来る東京オリンピックを睨んで屋外のライブ会場や情報発信拠点として活用するという。

ソニービルといえばちょうど一年前に惜しまれつつ店を閉めた「マキシム・ド・パリ銀座」が思い出されるが、その上に入っていたソニープラザという名前も同社株式の売却が背景なのかいつの間にかプラザに変更となり、このあたりを境に心なしか自分の中にあるソニービル像は無くなっていたというのが正直なところ。

そんなワケで今回の全館営業終了もタイミング的に潮時という感で個人的にもマッチしたものだったが、この数寄屋橋地区も直近で「東急プラザ銀座」がオープン、またそこから至近距離にある「プランタン銀座」もマキシム・ド・パリ同様に本店とのフランチャイズ切れで年末には今の店舗を閉店する。

近年は新陳代謝が激しいこの界隈だが、今後は訪日客の増加を追い風に商業地としての価値を睨んでこの手の再開発プロジェクトもますます拍車がかかって来ることが予測されるか。


カカオ熱再び

本日の日経紙商品面には金とプラチナの価格差が再度拡大傾向にある旨が載っていたが、コモディティーといえばもう一つ、チョコレート原料のカカオ豆の国際価格の上昇にもマーケット面では触れており、昨日のロンドン市場の先物価格は一時1トン2,300ポンド台に達し4月下旬に付けた5年ぶりの高値圏に接近している旨も書かれていた。

主要生産地の南アフリカでの乾燥による出荷の落ち込みや、株式市場も戦々恐々としている英国のEU離脱懸念もポンド建取引の同商品には押し上げ要因となっているというが、生産国の禁輸措置やそれらに乗じたヘッジファンドのスクイズ等で30年振りの高値まで高騰した6年前の活況を彷彿させる。

一昔前には著名ショコラティエが食指を伸ばしたカカオの急騰が話題になったりしたものだが、昨今はコモディティーの金融商品化や新興国の需要拡大が品薄に拍車を掛けてきている。今年に入ってからは小笠原諸島産のカカオを使ったチョコレート開発に成功した報も出ていたが、本邦でもチョコレート生産のスタイルが変わってゆくのかどうかこの辺も興味深い。


AIリポート

本日の日経紙金融面には「AIで調査リポート」と題して、カブドットコム証券がフィンテックベンチャー企業と共同で上場企業の調査リポートをAIで1分以内に作成するシステムを開発するとした旨が載っており、今夏にも個人投資家がスマホ等で見られるようにする計画という。

アナリストリポートに関しては当欄でも昨年末に、GSAMが証券会社から送られてくる膨大なアナリストリポートを全てAIで解析し投資判断の変更を高確率で予測する旨を書いていたが、早くもリポートそのものをAIに投げる試みが展開されている。

ちなみに対象銘柄は大手証券のアナリスト等が作成している所謂コア系の大型というワケではなく、彼らがカバーしていない中小型銘柄を対象にするという。企業訪問でもアナリストがカバーしていない企業対象に足で稼ぎ珠玉の発掘をするファンドマネージャーの存在があるが、機敏なアクションが求められるセクターだけにこの手の試みは要注目である。


レジェンド復活?

週明けの日経平均は英国のEU(欧州連合)離脱問題への警戒感の高まりや円高から大幅に3日続落となった。これとは対照的に金価格はこの英国のEU(欧州連合)離脱を巡る懸念から1週間で相場の上げ幅は5%に達し、国際価格の指標となるニューヨーク市場先物相場は約3週間ぶりの高値まで上昇してきている。

この金といえば先週は著名投資家のジョージ・ソロス氏のソロス・ファンド・マネジメントが株式を売却する一方で金都金鉱会社の株式を購入したとの一部海外紙の報道が伝わり、当日前場の株式市場では別子こと住友金属鉱山株が日経平均への寄与度トップに躍り出る場面もあった。

とはいえ証券各社では総じて慎重、みずほ証券は買い推奨継続しているものの大和証券はJOCに関連する追加損失計上リスク等から目標価格を引き下げ、UBS証券はPERやROEなどが同業他社より割高として投資判断をニュートラルからセルに格下げしており、早速本日の下げで往って来いとなっている。

結局、不透明な金属市況をどれだけ織り込んでいるかというところだろうが、この辺の個別株はともかくもレジェンドプレーヤーの復活は何かを意味しているや否や。今後EU離脱を巡る英国国民投票含めた数々の政治イベントを控えこの辺の思惑は一段と募りそうである。


二強

今週の日経紙・一目均衡では「規制が呼んだ先物活況」と題したものがあったが、新興国の需要拡大が牽引した資源ブームが終わり原油相場は急落したものの、相場環境の激変に関係なくCME(シカゴ・マーカンタイル取引所)やICE(インターコンチネンタル取引所)など欧米の原油先物売買は急増を続けている旨が書かれていた。

言うまでもなく上記二強は世界首位を争う存在となっているが、NYMEXを買収したCMEは規制を切っ掛けに店頭デリバティブが取引所先物に移行する先物化を商機とし24時間売買システムのグローベックスが売り、ICEは欧米アジアに広がるグローバルな取引網と精算拠点を展開し500超の原油関連商品を上場する電子売買特化が売りである。

そうした背景もあって同紙によれば昨年の両者の売買高は原油相場が史上最高値を記録した2008年を9割も上回り、今年も先月までCMEが前年同期比で34%増、ICEが同17%増加と相場に左右されがちな本邦とは状況を異にしている。

そんなワケで昨今デリバティブが価格を形成する近年において、商社などサイバーで先駆する両者無しに取引は成り立たないのが現実。翻って東京市場、上記の状況にあるとはいえETN組成が奏功しその間接効果が寄与しているが規模拡大に今後どう向き合ってゆくのか欧米を見据えつつ課題は山積みである。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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