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抜け穴

本日の日経紙アジアBizには中国景気の減速を背景にMGMが年内予定していたカジノ開業を延期する旨が出ていたが、さて賭博といえば仮想通貨界でも既存のデリバティブを模倣したハイリスク・ハイリターンのサービスが増え、賭博性との関連が議論されている旨も先週末の同紙に出ていた。

これまでも相対取引業者で裁判所が賭博と認めた金融派生商品は多数あったが、これら現行流通しているモノと異質性が著しかったものの最近は上記のようなモノも登場、こうしたビジネスが広がるのは、マウントゴックスが破綻した際にも議論された事だがやはり仮想モノは既存の通貨や有価証券といった金商法が及ぶ範囲の外側に位置しているという部分が大きいだろうか。

いずれにせよ法的裏付けが不十分なままその枝葉の広がりは加速度的になるのが世の常だが、ビットコインもこうなってくると金融商品としての性格をより強めそうでこちらも当局の出方を睨みながらという展開になろうか。


共存への課題

昨日の日経紙サイエンスの頁には「AI、弱点は常識知らず」と題して、昨今持て囃されている人工知能など機械の脳は人間が経験を通じて獲得した膨大な「常識」を持たず、そのことが文意の理解や状況の把握のハンデとなる事などが今後の人工知能の活用を考える上で重要な課題となる旨が書いてあった。

AIといえば当欄では昨年末に「フィンテック日進月歩」として一度取り上げた事があり、既にこうした分野では其れなりに多くの「実績」を上げているモノもあるが、最近ではイラストや小説はては作曲等というクリエーティブな分野まで活躍のジャンルが広がっている旨の紙面も目にする。

他に自動運転等もクルーズコントロールが出た当初から見ると想像を超える進歩を遂げるなど斯様なAI等の技術革新によって将来的に職が侵食される等の懸念も出ているが、いずれにしても上記含め軍用等まで広範囲に進化が及んで、長年映画で描写されてきたような最大の課題でもあるこの「常識」の壁と向き合う段階に差し掛かってきたといったところか。


今年のバレンタイン

さて、先週の小売業界は春節商戦と並んで恒例のバレンタインで何所も彼処も熱が入っていた。近年では市場規模があのハロウィーンに抜かれたとか云われているものの、今年もこの期の風物詩にもなってきたサロン・デュ・ショコラなど前哨戦が盛況のうちに幕を閉じるなどまだまだ負けてはいない感じもある。

今年は当日が日曜日という事もあってこの期にあまり期待できない向きはホッと一安心といったところだっただろうが、上記のサロン・デュ・ショコラなど祭典の定例開催も寄与して近年では互いへの想い交換と漸く一方通行のイベントから脱却し国際標準へと近づきつつある感もある。

最近は「ビーン・トゥ・バー」が流行り出しワインの如く詳細な産地や農家などを謳っている品が急増してきたが、そのカカオも年々品薄に拍車がかかっている模様。5〜6年くらい前だったかヘッジファンドのスクイズやら生産国事情で先物が約30年ぶりの高値水準まで暴騰した時期があったのを思い出すが、甘い祭典の裏で今後末端消費への影響も注目される。


サイダー

本日の日経平均は円相場の上昇を受けて3日ぶりに急反落となったが、そんな中でも昨日のストップ高の余勢をかってソフトバンクは大幅続伸。これは周知の通り週明けの5,000億円規模の自社株買い発表がポジティブサプライズとなったものだが、昨日は同社株の寄与度が82.38円だったのでこれがなければ日経平均の引けはマイナス圏に沈んでいたということになる。

それは兎も角も、斯様に自社株買いもその規模によっては株価へ応分の寄与があるワケだが、一昨年にこの自社株買いを発表した業務スーパーをフランチャイズ展開する神戸物産はこの過程でインサイダー取引が行われていた疑いで、証券取引等監視委員会が強制調査している旨の報道を嫌気し先週は連続ストップ安の憂き目に遭っていた。

このインサイダー取引で得た利益の総額は50億円と報じられているが、仮にこれが立件されればインサイダー事件では過去最高額だろうか。丁度ひと月前に当欄では「無くならない不公正」と題して各種インサイダーに触れたが、規模も大きければ初動の段階で覚えのある向きならその怪しい動きは嫌でも目に付く。まだまだ月日を経て不正バレました的な件が明るみに出る例も出て来ようか。


リスクの担い手

昨日の余勢をかって本日の日経平均も続伸となった。とはいえ昨日も殆どがカバー中心との見方が多く、そもそも個人でマル信など張っていた向きなどは先週末迄に投げさせられ傍観というパターンがその売買代金からもうかがえるというところ。

ともあれ昨今主役になった短期筋に加えてこの値位置も真空地帯という事もあって1,000円近くの乱高下もそう珍しくなくなったが、そんな間にも先週末の日経紙でも取り上げられていたように機械的にノックインとなったリンク債が続出しており、暴落相場ではお約束のように登場する。

その構造上オプションとの抱き合わせになっており投機筋もデルタヘッジの先物売り等を企んでノックインまで執拗なショート攻勢をかけてくるパターンも多く、ヘッジ用無しとなった先物処分売りが急落に加担している部分もある。斯様にこの辺の鬩ぎ合いがまたボラを増幅させる要因の一つとなるなど、近年の魑魅魍魎な商品開発の弊害がこうした局面では晒される事になる。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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