446ページ目

キッズベンチャー

先週末の日経紙夕刊一面には「起業家塾 小中学生にも」として、起業家教育でもその対象を小中学生にまで広げたところが増えてきた旨が載っていた。小中高生向けのビジネススクール開設や、あのキッザニア東京でも監査法人トーマツ系のベンチャー支援会社が中学生を相手に店舗経営を題材にする等の起業家塾を開くなどしている模様。

確かに最近は全国規模で所謂キャリア教育が広がりつつあり、先月の同紙でも杉並の小学校で会社を立ち上げ実際にリアルで企業活動をした様子の記事を見かけたが、株券を発行し関係各所から出資を受けるなど昔の「ごっこ」風を思い出すに最近はなかなか本格的になってきたなと時代の流れを感じる。

しかし主催者、参加者共々思惑は様々だがいずれにしてもやはり児童期の実践型は得るものが多い。これで将来起業する向きが続出というわけでもないだろうが、そうでない向きも別な側面では将来の投資家育成という部分で大いに糧になっているのは結構なことである。


バレンタインも国際標準を

さて明日は恒例のバレンタインデー。だいだい何時も年明け1月くらいからこれに関する意識調査の結果などが出てくるが、先に日経産業地域研究所が1,000人を対象に調べたところでは予算平均は本命が最も高く、次いで自分用、一番下は当然ながら義理モノという結果になっていた。斯様に今年は「本命チョコ」に原点回帰、景況感改善から百貨店では何処も女性の懐に訴える構成になっている。

なるほど今年は「コンパーテス」の爆弾?を1つだけ隠したデンジャーローズや、付属のスコップやブラシで砂チョコから骨?を掘り起こす「ジュラシック」などユニークな定番モノに加えて、ラトビアの「エルミス・グスタフス」の単価が2万円に迫る物を始め、「カカオ・サンパカ」や「ショコラトリー・ドゥ・モナコ」等の単価が1万円を越えるような物も相次いでで投入されているのが目立った。

上記の「カカオ・サンパカ」など既にリーマンショック後に鳴り物入りで丸の内に登場しているが、今年のような大柄なパンプスデザインに金箔を貼り付けたバブリーな商品はこれまで見たこともなく、同じ商品でも一部アクセサリーを変えたりの限定色を打ち出すなど各社熱が入っている。

斯様にこんな光景からも景気回復熱が実に簡単に感じられるが、本来バレンタインデーとは男女互いに気持ちを贈り合うもの。高品質なチョコは世界中から集まるものの、女性が一方通行で贈ったり、それのお返しのホワイトデーなるものが設けられたりと日本は今だに諸外国からは奇異の目で見られているワケで、いつの日かこの辺がスマートにこなせるようなイベントに変わって欲しいものだ。


45年ぶり積雪

先週末は前々から警報が出ていた通りで、南海上を急速に発達しながら進んだ低気圧の影響で関東甲信を中心に記録的な大雪に見舞われた。もう雪を踏む感触もとうに忘れていたが都心では30センチ近くの積雪を観測、25センチを越えるのは1969年以来、実に45年ぶりだというから可也のものであったのは間違いない。

この影響で事故も多発したが、野菜なども入荷が減り週明けは卸価格が積雪前より3割も上昇しており店頭でもこれを受けた値上がりが広がっている。今は無き横浜商取が手掛けた野菜先物は不発に終ってしまったが、違う形でもリスクヘッジになるような金融商品の上場など商機になるのではないか?

商機といえば近隣のお店などでもミニタオルや使い捨てカイロを置いたりしているところが一部あったが、この辺のニーズを心得てこうした天候有事にも機動的対応が出来ているところはやはり顧客を掴んでいるし感じもよい。

しかし45年ぶりといえばまさに歴史的だが、最近は数十年ぶりという現象が多い。昨年の金融・証券市場でも日経平均はその年間上昇率が41年ぶりを記録しているし、為替も円が対ドルで34年ぶりの下落率となった。天候ともども大きなうねりの頻度が増してきている昨今個人も機動的対応が要求される。


高級品の大衆化

さて、たまたま立ち寄ったコンビニで「俺のスイーツ」なる物を見掛けたが、どれもビックポーション仕様で男性視点満載な商品のイメージを受けた。冠に「俺の」が付いていることであの立ち食いの俺のシリーズのレストランとのコラボかとも思ったが、こちらはサンクスでどうやらこれは別モノのよう。

むしろコチラの方がこの名を使い始めたのが早かったワケだが、相乗効果がありや否やこちらもヒット商品になっているという。ところで上記のファミマといえば先月末に販売を予定していたフォアグラを添えたハンバーグ弁当の発売を、フォアグラの飼育は残酷との抗議意見があった事で中止発表をしたのを思い出した。

三大珍味の一つであるフォアグラ、気になるのはそのカロリーくらいだが確かにその飼育過程を見てしまうと一寸複雑な思いにもなるが、それにしても数十名の抗議で販売中止までになるとは一寸意外でもある。しかしココは斯様にやめてしまったが、最近はヤケにフォアグラの登場頻度が彼方此方で上がっている気がする。

仕入れノウハウの寄与はあったとしてもなかなか採算に乗せるのは難しいだろうが、景気回復の波で人寄せパンダ的効果が高いのだろう。景気回復による高級品の大衆化が何処まで進むのかこの辺も非常に興味深いところ。


相乗効果は未知数

昨日は百貨店について一寸触れたが、この流通系といえば本日の日経紙社説には「流通業界で進む多角化戦略に潜むワナ」と題して、流通業界で業態の垣根を越えた買収や出資が昨今盛んになってきているものの、企業規模を拡大しメニューを増やしてもただちに相乗効果が表れるわけではないとの旨が載っていた。

近いところでは昨年末のセブン&アイ・ホールディングスの相次ぐ買収劇が記憶に新しい。私もTOB先の一つであるニッセンをたまたま直前に買っていたので、このTOBで年末に一寸した恩恵にあずかったが、これ以外にもその後のバーニーズやフランフランなど矢継ぎ早の買収はけっこう目立ったものである。

また直近では百貨店のエイチ・ツー・オーリテイリングも中堅スーパーのイズミヤを小会社化するとの発表があったばかりだが当のイズミヤの株価は反発する一方で、みずほや野村は統合に不透明感として相次いで目標価格の引き下げを行いエイチ・ツー・オーリテイリングは大幅安と明暗を分けていた。この辺も疑問符を如実に表しているといえようが各社共に今後の舵取りが注目される。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

カテゴリー

アーカイブ

2025

12

1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31