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減配示唆?

本日の日経平均は主力大型株のカバーから先物もCSなどの外資勢大量買いが入って大幅反発となったが、先物といえば今朝日経紙マーケット総合を眺めていた時に株価指数/オプションの欄のレイアウトが何か変わっているなと思ったら、日経300先物の欄が消えて新たに配当指数先物が入っていた。

あまり各紙の金融面でも大きく取り上げた処もなく何時の間にか通り過ぎていたが、そういえば今週の月曜日からこの「配当指数先物」3種が東京証券取引所に上場されていたなと。この配当指数先物については春先にも当欄で取り上げた事があったが、初日は日経平均型で2010年12月物は172円、2012年12月物は150円の初値が付いた。

先月にはシンガポールで先行上場しているが、いろいろ並べてみるとおもしろいことにアナリストの増配予測とは逆に減配気味とも取れなくもないが、企業業績とは必ずしも連動しなく経営サイドの裁量に委ねる部分もあるだけに思惑が交錯しそう。

一方、提供側としてネット系証券などは対応に前向きなところから後ろ向きなところまでさまざまだが、投資家層の広がりが無ければ当然リクイディティー確保も覚束無くなるわけで今後の動向に注目だ。ところで、何時も思っているのだが日経紙のレイアウトといえば商品先物欄もいい加減取組の無いものなど掲載廃止して別な構成にする等させたらどうか?まあ余談ですが。


猛暑関連等々

さて、昨日も書いたが今年は先週から暦通り大暑を挟んで猛暑続き、各地では熱中症が相次ぎ救急車出動件数も連続で最多を記録している様が伝えられている。昨日の鰻もある意味猛暑関連?だが、夏枯れの株式市場もこのあたりから猛暑関連が物色されていた。

先ずエアコン物ではユーロ安や景気先行きの不安もあって中国絡みの一角でズルズルと下げていたダイキン工業が急浮上、同業低位では富士通ゼネラルもエアコン活況の時は必ず顔を出す。このエアコンが復調ならば家電量販、そしてフル稼動となれば電力系、外へ出れば日傘のムーンバット、外で思わずビール関連、そうでない派は清涼飲料からアイスクリーム関連、飲料系需要増なら製罐関連、はては冷蔵庫関連にまで連想買いの足跡が見られる。

ただ個別で見れば上記のビール関連でも直近まで年初来安値を付けていた物ありで、何処まで継続性があるかだが、第一生命経済研では東京・大阪の7-9月期の平均気温が1度上昇すると個人消費を4,333億円押し上げると試算している旨をロイターの記事で見掛けた。

そんな折、気象庁は28日から8/6にかけて特に厳しい暑さになるとみて「異常天候早期警戒情報」を発表、また、8〜10月の3ヶ月予報も全国的に残暑が厳しい旨の発表がされているが、昨日は日本電機工業会が白物家電の6月国内出荷額が前年同月比6.2%増の2,388億円と2ヶ月ぶりのプラスになったと発表。このあたりから回復傾向が裏付けられることになるかどうか注目である。


土用の丑の日

本日はご存知「土用の丑の日」ということで鰻なのだが、今年はそれこそ暦通りに週末の大暑が大暑?だったりしたこともあってか雰囲気的にも鰻の引き合いが強かった模様で、街をざっと見ても昼過ぎには既に完売の札を掛けている老舗というか有名店が幾つか見られた。

さて、土用丑の日の鰻といえば一昨年はこの日を間近にして、中国産のウナギを人気の高い国産ブランドに偽装表示して出荷販売していた業者が事件になっていたが、今年もまた直近で台湾産や中国産のウナギを国産と偽って販売した容疑で新橋の商社が挙げられる事件があった。上場企業の子会社で大手だっただけになんとも酷い話である。

もう一点、気掛かりなニュースとしてはなんでも海流の潮目が移動し、産卵場所が南下した為に稚魚が不漁だとか。加えて飼料や重油の高騰が加わり、価格はピーク時で昨年の倍水準に跳ね上がり今後の小売価格への波及も懸念されるというが、異常気象に商品高がこんなところまで侵食し始めている。

水産系といえば春先にクロマグロを取り上げ、この他にもフグやカニなど景気低迷からの消費落ち込みで卸値が急落している様を書いたが、その動向に因っては鰻もレーショニング?で消費の落ち込みを見ることになってしまうのであろうか。


昼休み廃止論

今週は大証がイブニング・セッションの終了時間を従来の午後8時から同11時半まで延長する事になったが、初日はイブニング・セッション取引高全体の約3割が延長した午後8時以降の取引であったなど順調にスタートした模様である。

さて取引時間延長といえば、本日は各大手紙で東証が現在午前11時から午後0時半に設けている昼休みの撤廃を含めた取引時間の拡大について検討に入った旨が報道されていた。アジア市場では上海など同様に昼休みを設けているが、欧米主要取引所は昼休みを設けないのが主流でグローバルな流れからもそういった機運になってきたか。

まあそれ以前に上記の大証との調整もあるのだろうが、巷の意見は様々。昼休みがどうこうと原始的な反対論から、前引け後場寄りのギャップでスキャルピングやっている向きも多くこの辺もアンチ派?ただアルゴリズム取引の台頭で昔のように板読みが出来なくなってきた部分もあり、この手のディーラー勢はまたネタ?が消える。また、企業も昼を利用していたディスクロ対応など再考の余地が出て来るだろう。

とはいっても今や場立ちや笛吹きも無くなり、超高速対応のアローヘッドが稼動する時代、SGXも稼動する中ギャップ自体も元々不完全からくる歪みともいえる。連休分割論でも取引所のあり方が論議されているが、時代の趨勢で流れはそういった方向がやはりお約束になってゆくのだろうか。


金融商品と倫理性

米市場では決算ラッシュであるが、注目のゴールドマン・サックスが20日発表した4-6月期決算は最終利益が6億1300万ドルと前年同期日82%減と大幅な減益になった模様。さて、ゴールドマン・サックスといえば先週末に飛び込んできたニュースには、サブプライム住宅ローン関連の金融商品販売に関して誤った情報で顧客を欺いたとして訴えられていた件の扱いで同社とSECの両者が和解したとの報もあった。

この米当局と金融界の雄との全面対決については当欄でも4月に「ブラックボックス金融商品」として触れた事があったが、結局ゴールドマン・サックスが金融機関による和解金としては過去最高という約480億円を支払う事で決着を見せ、この辺も上記の決算に影響を与えたか。

このケース、各々の立場からはどちらの見解もアリだなと思っていたが、仮にクロということになればデリバティブ物の仕組債でその規模からしてけっこうな損失を出してしまった複数の某有名大学のケースなど、国内モノでも探せば幾つもこれに相当するケースが出て来るワケでその辺も絡んで余計にその行方には注目していたものだ。

また被害者側が所謂プロに当たるケースが多く、この辺もプロ化論議が喧しい中で動向が注目されたが果たして上手い具合に双方面子を保つことになったか。しかしまあ金融商品だけは進化し続けているようだが、改めてプロの領域とリスク説明の限界という問題提議ともいえるケースでもあったとも思う。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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