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適正回帰と改革

本日の日経紙には主要企業トップの年頭所感が出ていたが、この金融危機の中で迎えた新年を各々思い思いのスタンスで乗り切ろうとの決意が認めてあった。

一方で業界では取引所、協会等6団体が主催する商品先物取引業界賀詞交換会が昨日開かれ、こちらも時事に関係要人の年頭所感が出ていたが、数年前から云われているシンプルで当たり前な方向転換の再認が目立つ。

東穀取など「風を起こし、風をとらえて風に乗る」とコメントしているが、起こした風で自らが吹き飛ばされないよう祈るばかり、ただでさえJCCH清算参加者純資産額引上げを睨んでナーバスになっている取引員は取引インフラや整備等のミスマッチには辟易している向きが多い。

各々がパイに合った適正水準へ回帰する動きは今後も続く、というか加速しなければならないのが普通だろうがそろそろ総合的な構想に合せ業界のみで自由に動ける行動も次第に狭まって来る可能性も大か。


丑躓く?

皆様、新年あけましておめでとうございます。

さて、大発会を迎えた本日であるが、商品・株式共に全面高でのスタートを切った。相場関係者の間では昨年の子年は「繁栄」とされ、例えば株式なんぞは1949年の東証再開以降で平均40.3%の上昇率を誇っていたものだが、昨年は実に年間下落率42.1%と全く逆で未曾有の危機の前にこの手の格言もまったく歯が立たなかった格好。

そんなわけで格言もあまり神通力がなくなってしまったかどうかだが、一応今年の丑年は「つまずく」、上記同様に照らしてみると平均ではマイナス11.4%と十二支の中では最も成績が悪いという。そんな中を全面高の大発会で一部関係者にとっては幸先よいムードとも一部出ているが?忘れた頃の地政学リスク?の再燃有や否や、米国の政権移行を睨んでこれまで武力で抑えられていた紛争が再燃する兆候も無いとは言えず金融危機処理途上の実体経済へどの程度影響して来るのかまた暗雲漂う中を出発する事になる。

本年もどうぞ宜しくお願い致します。


変の枝葉

さて残すところ今年も明日半日となり今年はメッタに見られない様々な事がいろいろとあったが、やはり何といっても一番の出来事はサブプライム問題に端を発する金融危機であろうか、この金融危機の下にブラ下がる枝葉でさえ幾つも10大ニュースにエントリーされる程の衝撃度で未曾有の危機は今だ世界を震撼させている。

そういえばこの「未曾有」さえマトモに読めない首相が居るようだがやはりどこか変、この「変」という漢字も平成20年を表す漢字に選ばれた事が先に発表されていたが、オバマ氏のキャッチフレ−ズであったチェンジも咬ませてのものかどうかただやはり方向というか変が其処彼処に蔓延していたのは間違いの無いところ。

思い出せば05年の最終稿では「金満増殖」というタイトルを冠したがさしずめ今年はそれの逆だろうか、買いは構築売りは崩壊也。

皆様、一年間の御愛読まことにありがとうございました。
どなた様も良いお年をお迎えください。


百貨店とブランド

さてイヴ明けで本日はクリスマス、銀座あたりを通っても何気に客層?の幅に微妙な違いを感じたものだが、今年は何処のブランドショップも心なしかゆったりとした接客が目立っていたように感じる。

ところでブランドといえば確か先週だったか「ルイ・ヴィトン」が銀座で計画していた世界最大級の店舗計画を撤回した事が出ていたが、直近で松屋の大店をリニューアルさせていただけになんとも消費不況を如実に表した急停止措置である。

このヴィトンもそうだが銀座に散らばっているディオールやティファニー、カルティエ他多数のブランドは11月の初旬から歳末商戦を睨んで円高差益原資に値下げ敢行し低迷する販売テコ入れに着手したばかりだが、世界でもキーとなっている日本の動向次第では客層の幅が広いだけにサプライズな転換が今後出てきてもおかしくはないか。

さて、何処も同じような構成からその魅力が希薄化しているところへ差別化戦略に出た直営店でさえこうした見直しに迫られている中、さらに深刻と思われるのは規格通りの売り場でブランド販売している百貨店か、既に大手では改装計画断念や凍結等の動きが出ているが百貨店にとってこの手の投資は構造上要であっただけに業界の萎縮は必至だろうか。


一足早い大納会

飛び石で本日はイヴ、気が付けばもう大納会まで一週間もなくはや何とかという感が強いが、そういえば電子化控えた端株整理の為にイヴの本日で一足早く年内最終取引を迎えた銘柄もある。

それにしてもいろいろあった今年の株式市場、直近ではゴネていたGSが一転して態度を軟化させパナソニックの三洋電機買収交渉が決着、1円の違いで早々翻るとの疑問も一部にあるようだが当のGSも上場来初の赤字の中を優先株転換や損切り部分を考えればその尺度からいっても今の時点では美味しい値でいい加減売っておこうというのは自然な行動か。

1円は役者のメンツ代?というところだろうが、これだけ妥協したとはいってもこのGSや大和はそれぞれ1,000億円の売却益が転がり込みリスクを取った対価はしっかりと享受する模様。

しかしこれに限らず将来を見据えた相乗効果を狙ってのM&A戦略というか青写真もこういった時世の流れの中では垣根を越えたケースも出てくるであろうし、こうした事で気が付けば消えゆく名門ブランドも幾つか出てくるのは仕方無しなのかなという気もする。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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