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世相と常識

昨年の初めから俄かに増殖?したロコ・ロンドンなる名を語った保証金取引詐欺だが、既に報道されているように福岡県警が始めて捜査のメスを入れた模様。

大手紙を見るとリスクの高い取引なのに説明義務を怠った特定商取引法違反云々と報じられているが、最初から詐欺そのものなのだからリスクの高い取引といわれてもそういったカテゴリーで捉えてよいものかどうか悩むものだが、一部にはFXからの転業組もと報じられている。

昨年こられに関して触れた際に「当初から考えられ得る範囲を網羅しておかねばイタチごっこは暫く続くであろう。」としたようにまだホンの一部であり、投資性商品が増加してきている昨今退職期を順次迎える需要ある世代は同時にこの手のターゲット層でもある自覚をしっかりと持つべきであろう。


至高の精神表現

今週は週初に古都の風物詩「うちわまき」が唐招提寺で営まれた模様だが、唐招提寺といえば今年は【東山魁夷生誕100年】でこの唐招提寺障壁画が久し振りに東京で見られる機会という事で、ちょうどお誘いもあり過日東京国立近代美術館へ行って来た。

ところで「東山魁夷展」を前回観たのはたしか2004年の年初だったと記憶しているが、何度観ても独特のグラデーションは深く美しくまた寒さの中での暖かさ、暗さの中での明るさを表現した作品はやはりあのドーム兄弟の作品と重なって見えたりもしなかなか興味深い。

さて当の障壁画だが水墨画とはいえ上記と同じニュアンスを持つのが「揚州薫風」か、この二期に見られる水墨画というのはやはり表面の色彩を越えてモノの本質を描く至高の精神表現であるという点で一つの憧れだろうか、これら含めて今回は過去最大の回顧展であっただけに定番と違ったカラーのものも出逢えて非常に豪奢であった。


養成の機会

昨日の時事で「不招請勧誘禁止、むしろ業界発展促す」との件で消費者問題対策委員会の弁護士の話が出ていたが、上記の件ではFXを例に出し規制による健全化によって市場が拡大したと何とも凄い解釈の意見であったがもう一つ秋田県議会で全国初の全国初の不招請勧誘禁止条例制定の動きがある件も書いてあった。

この秋田県においては先にこの関連で飛び込み勧誘の全面禁止が検討される旨の報道があったが、株式・投資信託・変額年金保険等の元本保証でない金融商品以外の商品・サービスでも住所や電話番号等を登録すれば原則飛び込みは禁じられるものらしい。

競争の原理とはいえ一部の悪しき活動の蓄積がここまで齎すに至ったのは残念でまた迷惑な話だが、それでも営業としてはこれから多くの糧が得られたのは間違いの無い事、ダイエーCEOから今月日産の役員に就任した林女史は飛び込みで実績を残しBMWの東京社長まで上りつめたが、もうこうした人材の輩出は段々となくなってくるのだろうか。


30周年

本日は日本に初めて定期便として就航する、シンガポール航空の「空飛ぶ高級ホテル」といわれる超大型機A380が成田に着陸する予定であったが、荒天のためデビューは中部国際空港となり成田へは4時間遅れで到着した模様。

さてこの成田空港だが本日は開港からちょうど30年、昨年夏にも各航空会社のラウンジを採り上げて書いた経緯があるがここ数年でなかなか変って来ており、この辺も含めてアジアのハブ空港として地位確立を目指す新たなスタートとして様々なイベントが行われた模様である。

反対闘争の歴史を経て悲願の滑走路延長や成田新高速鉄道開業、そして22年度までの株式上場を睨むNAAだが、これはこれでまた以前触れたマッコリー・エアポーツあたりが登場し外資規制導入論が再び活発化してくるのだろうか?


形骸化

本日の日経紙には相場操縦等不正取引に関与したトレーダーに課す罰金上限を10倍に引上げると共にCFTCの監督範囲を拡大する等、商品先物取引の規制強化案を米議会が可決したとの件が出ていた。

完成され整備されている指標マーケットはそれとして返って国内はどうだろうか、段々と今後ガラス張りの部分が縮小されてゆくものの商いと引き換えの見て見ぬフリは過去幾つも見られたが、何れにしろこうした領域では未だ発展途上だろうか。

素人目でも規制対応の遅さというかその基準自体の形骸化を感じる時もあるがそうした事例の時ほど官僚色を感じるもの、何れ参加者シフトが起こる時も来ようが世界基準でみて万人が納得ゆく説明でなければこれまた取り残されるのは必至か。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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