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理解不能な評価基準

さて明日は前々から話題になっていた、アジアで初めての試みとなった「ミシュランガイド東京2008」が発売される。

御存知ミシュランといえば世界で発売されその絶対的な権威から有名なガイドブックだが蓋を開けてみれば東京は合計191個の星を獲得する大盤振る舞い、正直驚いたのは詳細でトップである三ツ星8店のうち5店舗が鮨含めた和食であった点。

一部巷で言われているように食文化が違う背景で育った外国の匿名調査員の方は和をどのように捉えたのであろうかも気になれば、評価にその施設項目があるのにも拘わらず失礼ながらあまりに簡素な店舗が多く入っていた等々他にも気になる点も多くあった。

まあ確かに色々な国の外国人をもてなした際でも異口同音に東京は料理が旨いと聞かされて来たし個人的にもそう思うので東京の星が多くなる部分に異論は無いが、ザッと見て少ないながらも行った事のある店で確かにあそこは旨いと思った所もあるものの、約三分の二は明らかにもっと美味しい他の店があると思った次第。

そういった点ではザガット等の方が幾分親近感も湧くような気もするが、誰が見てもその優劣が数字で解るような金融商品等の成績と違ってこういった人によって捉え方の違う分野をランク付けするのは不可能ではないかと思うのは私だけであろうか。


増税コンセンサス

本日の総会で政府税制調査会は、3年ぶりに消費税率引き上げを明記したほか配偶者控除・扶養控除の見直しにも言及する等平成20年度税制改正の答申を決定した。

焦点の消費税では首相が早期の消費税増税を否定している折その時期や上げ幅について今後の与党議論に委ねられる等、抜本改革先送りの感が強いものとなっている。

この辺については福祉色も引用されているようだがしかし普通に考えれば、もともとが依然として直らないというか多分その背景から直せないであろう公共投資等の無駄遣いから起因している結果であり、今から事前通知されても素直に納得出来ない一面もあり、これでむしろ消費マインドにも少なからず影響してくるだろう。


武器としての石油

週末からサウジアラビアのリヤドで開催されていた注目のOPEC首脳会議だが、米国始めとした消費国が求めていた追加増産という部分については言及せず、結局来月にUAEのアブダビで開催する総会に持ち越される事となった。

ところで石油トレーダーの一部はドル安の悪影響に関してコミュニケに盛り込まれるか否か注目していた向きもあったようだが、手違いなのかワザとなのか会議直前の非公式協議が約30分にわたって記者室のモニターテレビに映し出されてしまい、原油200ドル説発言のベネズエラ始めとしたタカ派の主張と盟主サウジアラビアの拒否と内部での複雑な対立が明らかにされた格好だ。

この辺は前々から通貨バスケット建てへの変更構想等がいわれていたが、原油収入の目減りが懸念される中で新米派と反米派各々の事情を内包しその舵取りは難題がまだまだ山積みである。


夫々の立場

さて個人的に今週一寸気になった事といえば、会社役員がメイプルソープの写真集を国内へ持ち込もうとした際に東京税関よりこれを禁じられ、これを不服とした輸入禁止処分取り消し訴訟の上告審で最高裁が口頭弁論を来年1月に開く事を決めたという件。

ロバート・メイプルソープといえば私も以前に、ファッション業界で活躍する某女性デザイナーから同氏の「Flowers」を贈られた事があり、元々オキーフが好みであった私をよく把握しているなと嬉しかった事があったがその時以来のファンである。

さてこれを関税定率法で輸入が禁止されている風俗を害すべき書籍とはなんとも無粋な判断であると思うのだが、アート系では他にもカレライカレラのロエベ資本が入りソフト路線に転向する前のジュエリーが成田で足止めされた等の噂も過去にあった記憶がある。

まあ立場違っての見解相違だろうが、関係者も敵地視察の積もりでたまには少しでもアートの鑑賞を嗜む心の余裕を持ったら如何と思う今日此の頃。


何れの功罪?

本日石油情報センターが発表した週初の石油製品の価格動向調査によると、レギュラーガソリンが初の150円突破、灯油も初の1,600円超と2週間連続で最高値更新となった模様。

もう値上げ関係については夏場から度々触れているが、エネルギーに限らず直近では森永製菓が主力のチョコ製品やキャラメルといった菓子類を約30年ぶりに値上げすると発表、ポッキーのように中身を減らしてきた減量措置もそろそろ限界といった感じだ。

高騰する商品相場について過剰流動性投機資金の影響は勿論の事否めないが、小売価格に転嫁し切れない企業等の実需系が否応なしに高値に触手を伸ばしているのも事実、マーケットの構造上の問題も他にあろうがやはり嗜好品とは違う食品関係は今後問題になって来るか。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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