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フュージョン料理

さて、今週あたま迄にユネスコの無形文化遺産に登録された「和食 日本人の伝統的な食文化」の認定書をユネスコ事務局長が文部科学相に手渡すはこびとなった。こうした動きが世界で巻き起こっている和食ブームに拍車をかけ、なかでも寿司などは人気が不動のものになりつつある。

過日もTBS系で「世界に巻き起こる寿司ブーム」として全国寿司商生活衛生同業組合連合会と国際すし知識認証協会が主催する「ワールド寿司カップ」の模様が放映されていたが、今年は12か国が出場した模様で独創的な素材を用いたなんとも創造性のある作品?が並んでいた。

今や定番となっているアボカドをはじめとして、例えばチェコの職人はウニが手に入りにくい為にカボチャでウニを、グリーンピースでわさびを表現した軍艦を、またブラジルの職人は生ハムにチ−ズ、そして仕上げにコアントローを垂らすなど一度トライしてみたいと思わせるような作品もあった。

一昔前にはお笑いのネタになりそうな見様見真似の和食屋が世界各地で見られたものだが、今や隔世の感。既にアパレルでは世界同一規格を謳いつつも現地の嗜好性を取り入れたラインナップを展開するのが普通になってきたが、上記のように漸く食の世界も旨みの文化がその地の料理と融合し新しい物を創造してゆくという形態が整ってきたように感じる。


消えゆく歴史

過日所用があって横浜に行き日本大通り近辺を通った際に思い出したのだが、この辺で最古とされる1910年に完成した旧「三井物産横浜支店倉庫」の解体工事が最近着手された件がある。地元ではこのところ保存を求める声が上がっていただけに、いろいろと物議を醸している。

明治末期に建てられ輸出用生糸を収めていたこの倉庫、関東大震災の被災を免れその後の貿易復興の先導的役割を果たした貴重な遺産として知られていた上、国内では現存例がほとんどないレンガや木造、鉄筋を組み合せた混構造と技術的面でも可也の価値があっただけに建築関係者からも惜しむ声が上がっていた。

生糸といえば8年前には生糸先物を上場していた横浜商品取引所もひっそりとその100年以上の歴史に幕を閉じたが、それはともかくも他にも旧帝蚕倉庫もリーマンショック後には同じような憂き目に遭い、横浜松坂屋本館、日本ビクターの工場など歴史的建造物の取り壊しが相次いできた。いろいろ事情があるのだろうが行政としては為す術がなかったのであろうか一連の件は甚だ残念である。


体質

本日の日経紙には「証券、顧客と長く深く」と題して、野村や大和など証券各社が金融資
を手厚く持つ高齢の顧客等と長く深い関係を築くために営業正社員の定年を最長で70歳まで伸ばしたり、遺産相続等の相談に乗る専門家を支店に置くなどという試みに取り込んでいる旨が載っていた。

斯様に短期的な証券売買による手数料収入への依存から脱して個人投資家との信頼関係を重視した質の高い営業への転換を目指すとしているが、この課題はもうバブル崩壊後あたりからいわれて久しいが結果的に収益構造はあまり変り映えがしていないのが実情か。

確かに一昔前の仕切りや不抜け売買の営業など、入社してくる新卒はその言葉さえ知らない向きも多いだろうがやはり回転してナンボの部分は要だ。販売にしても証券会社や銀行は今が旬となっている投資家人気の高いテーマものを次々と新しく設定、リスクの大小に関わらず大々的に営業をかけ旬が過ぎれば解約の嵐だが、その頃は既に営業の主力からは外してしまっている。

この辺が手数料稼ぎの道具という批評が多くなる所以だが、それでも並行してここ数年で漸くいくつか販売手数料無しなど投資家目線を謳うファンドも出てきている。とはいえ純資産額はまだまだ僅かで、今後数十年にわたって続いてきた上記の構図に変化が出てくるや否やこの辺の動きが注視される。


試金石

先週末の日経紙マーケット面には「日銀頼み裏で進む選別」と題して、先月末の金融緩和決定に従って決定後初となる5日のETF購入額が10月平均の147億円の約2.6倍の380億円に達したことが出ており、その辺と併せて日銀頼みの株高期待が広がっている旨が載っていた。

ところで文中には、週末から週初にかけての総株高の中にあってもジャスダック上場の日銀株は反応薄であったとも書いてある。確かにサプライズな発表があった31日の出資証券価格は前日比マイナスで引けており出来高も過去数日と変わらずと、前回の緩和時とは価格も出来高もまるで様子を異にしていた。

上場銘柄とはいえ株主総会もなければ議決権もない所謂普通の株式会社ではない日銀のそれは正確には出資証券ということで当欄では常にそう書いてきたが、その価格は長年円の信用力を測る目安とされ、また相場全体を映す鏡とも言われてきた。昨年3月に当欄でこれを取り上げた際には、「白から「黒」への交代劇で今後の政策もこの出資証券と併せ注目されてゆくことになろう。」と書いたがここからが正念場になるか。


ドミノ再編の契機?

さて今週は週明けの日経紙一面を飾っていた通り、横浜銀行と東日本銀行が共同持ち株会社を作り両行が傘下に入るような格好で経営統合する方針を固めた旨の発表があった。この横浜銀に関しては静岡銀や常陽銀などと共に長年にわたって常に統合のうわさが燻っていたものだが、いよいよ現実のものとなったか。

地銀に関しては当欄でも今年8月に「低PBR離脱」と題して書いた際に「地銀は業績回復の期待のかかるゼネコンと違って利益成長への手詰まり感が否めない。こちらはこうした方向性が出てこない限り、暫くは再編思惑がこの辺の切っ掛けとなろうか。」としたが、果たしてこの日の値上がり率ランキングでは東日本銀行が東証一部で一時トップに躍り出る急騰となり、横浜銀行も続伸となっていた。

上記の通り当欄で触れた8月から2ヶ月一寸で先ずはこの両行が出てきた格好になったワケだが、人口減などで地銀経営環境は厳しさを増しているなかそうした波もいよいよ首都圏行にも波及、これまでと違って健全経営とされた二行の統合で攻めの時代に入った感もあり市場では早くも次の候補探しが始まっている。


金低迷の裏で

本日の日経紙商品面には「金、4年3ヶ月ぶり安値」と題し、昨日も書いた先週末の日銀追加金融緩和によるドル高進行でドルの代替資産と位置付けられる金市場から資金を引き揚げる動きに拍車がかかり、金の国際相場が一段と下落し4年3ヶ月ぶりの安値になった旨が載っていた。

ところでこの金といえば上海では外国人投資家に市場を解放し、また最近金を活用した金融サービスが熱を帯びているシンガポールでは先月13日に現物の受け渡しを伴う金先物取引を創設するなどアジア各所で取引所が相次いで開設された旨の記事も先月の同紙で見掛けた。

斯様な動きのあるアジアではあるが、上記のような相場低迷期という事もあってこれまでのところは東京商品取引所にはまだ脅威にはなっていないという。ただこれらは政府の肝煎りのプロジェクトといい、この背景にはアジア価格指標を巡る意図も見え隠れするだけに本邦も新たな一手が求められようか。


11/4より値洗益金での新規建玉が可能に

日産センチュリー証券は、2014年11月4日(火)の夜間立会より『値洗益金』での新規建玉』が可能に。

▼証拠金取扱いの一部変更について〜値洗益金での新規建玉が可能になります〜


【ご注意ください】
・値洗益金での新規建玉が可能となる事から、資金効率は高まりますが、相場変動等によりお預けいただいているご資金以上の損失が発生する可能性が高まりますので、 建玉管理には十分ご注意いただきますようお願いいたします。
・値洗益金は『出金』する事ができませんので、予めご了承ください。

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11/4付でスマホ・タブレット版専用アプリの提供開始

日産センチュリー証券は、2014年11月4日より専用アプリ「アクセスCX for Smartphone & Tablet」の提供開始。

▼『アクセスCX』商品先物専用トレードアプリが遂にリリース!



本アプリは、どなたにでも分かりやすく、軽快な操作性を備えつつ、PC版ツールのアクセスCXウェブのような多彩な注文機能、売り買い6本の気配値を表示可能な板情報、ティックや分足等が選択できるリアルタイムチャートを搭載した本格的な商品先物専用アプリです。アクセスCXに口座をお持ちのお客様なら、どなたでも無料でご利用いただけます。

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またもハロウィーンサプライズ

本日の日経平均は週末に続いて大幅続伸し前場には約7年ぶりに17,000円大台をも回復となったが、それにしても週末の追加金融緩和はサプライズであった。ちょうど前回の当欄では3年前のハロウィーン当日に円相場が急騰し戦後最高値を更新した旨を書いたばかりだったが、またもハロウィーン当日にこんなお化けが出るとは意外であった。

上記の通り株式市場も買い方にとっては思ってもみない【お菓子】が降ってきた格好だが、こうなると個別の値上がりなどかすんでしまう。オプション市場に目を向けてみると、例えば当限コールで先週水曜日にたった1円だった行使価格16,875円コールが、本日は寄付きが545円とたった4営業日で545倍!に大化けである。そのすぐ下の17,000円コールでも週末金曜日の寄付2円がその日のうちに高値165円を付け実に82倍超え、またこの日には2円で寄ったあとに1円の安値を付けており本日の寄付では450円と2営業日で450倍!になっている。

まあ普通の精神で今朝まで引っ張れる向きはなかなか居ないと思うが、ちょうど東日本大震災の時の阿鼻叫喚なプットの大化け再現を今回のコールが演じたような格好になったか。そんな大盤振る舞いも先週末の日経紙社説や春秋には副作用の懸念に言及していたがこの辺は当然だろう。ステロイドも使い方を誤ればその副作用は計り知れない。


11月実施商品先物ネット取引データアンケート調査について

毎年商品先物ネット取引を取り扱う商品先物取引会社を対象に実施している「商品先物ネット取引データアンケート調査」、15回目となる本年2014年度は10月末時点のデータを対象とし、11月11日(火)〜11月25日(火)の約2週間で実施いたします。

▼2014年度 商品先物ネット取引データアンケート調査概要

11月11日(火)午前中に10月時点で商品先物ネット取引を行っている取引会社【12社】に対してアンケートのメールをお送りし、集計後12月中旬に全データを公開予定です。

尚、アンケート項目などは以下の通り。


【取引データアンケート調査内容(主要項目)】
※全て一般顧客からの受託を対象としたアンケートとなります。

1. オンライン取引 口座数:口座(2014年10月末現在)
※10月末時点でのオンライン取引総口座数(証拠金の預託されている口座数、否累計口座数)。
2. オンライン取引 実働口座数:口座(2014年10月末時点)
※上記総口座数のうち10月末時点で建玉のある口座数
3. オンライン取引部門 預かり証拠金総額:円(2014年10月末時点)
※10月末時点でのオンライン取引部署預り証拠金総額。
※昨年よりホールセール部分も加味した数値も項目追加。
4. オンライン取引部門 月間売買高:枚(2014年10月度)
※10月度のオンライン取引による月間トータルの売買高
※昨年よりホールセール部分も加味した数値も項目追加。
5. 一日あたり平均注文件数:件(2014年10月度)
※10月度取消し・不成立なども含む一日当たりの平均オーダー件数
6. 一日あたり平均約定件数:件(2014年10月度)
※10月度一日当たりの平均約定件数(取消し・不成立などは除く)
7. 自社オンライン取引サービス内容の確認・修正など
※自社サービス内容について記入、及び追加・修正ください。

当アンケート後に各項目評価ポイント、及び一目瞭然コーナーを修正・更新いたします。

どうぞよろしくお願いいたします。


11月アンケートに併せネット取引評価ポイントテーブルを改定

11月実施ネット取引データアンケートと同時に各社サービス内容アンケートも行いますが、それに併せて「評価ポイントテーブル」を改定し、一部のポイント配分を変更、トータル190ポイント(前回より2pt減少)にてアンケート後に再集計しランキングを行います。



本年も項目・ポイント改定では、大きな部分での変更はなく

1.コスト>利用料
2.その他サービス>関連サービス
3.取引環境>OS

等においてポイント配分を変更しました。詳細につきましては以下項目・ポイントテーブルにてご確認下さい(変更箇所は赤・青文字で表示)。

▼商品先物ネット取引/一目瞭然:評価ポイントテーブル(11/3改定)

当アンケート後に各項目評価ポイント、及び一目瞭然コーナーを修正・更新いたします。

どうぞよろしくお願いいたします。


漸く市民権

さて明日は毎年恒例のハロウィーンである。ヨーロッパのハロウィーン発祥のケルト人ゆかりの地域に住んでいる身内は学校もこれの休みに入り、「ジャック・オー・ランタン」の力作や地元での盛り上がりの様子を写したメールが今年も送られてきたが、やはり発祥の地だけあって町をあげてという感じの賑わいだ。

日本もそんなワケで先週末などは何処もこれに絡む地域のイベントやらがピークだったのではないだろうか?このイベントも漸く市民権を得たのか数年前から一段とその規模が広がりを見せており、今年の市場規模はバレンタインの約1,080億円を初めて上回る1,100億円規模になりそうだとの報道も先になされていた。

ところでハロウィーンで思い出すのが3年前のこの日の円相場か。早朝のオセアニア市場で対ドルで75円台前半まで急騰し戦後最高値を更新、政府・日銀が約3ヶ月ぶりに単独介入に踏み切ったのが記憶に新しいが、そんな当時や今度どんな進化を遂げるのかに想いを馳せつつ今年も招待されたハロウィーンパーティーに臨むとしよう。