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ロンドンオリンピック閉幕

第30回夏季オリンピック・ロンドン大会が閉幕した。閉会式も開会式同様にそこそこ素晴らしかったが、今大会の日本勢の結果は金メダルが7個、前述したようにJOCが獲得目標としていた15〜18個の半分以下に終ったものの、獲得総数は37個を取ったアテネ大会を上回る38個と史上最多となった。

しかし毎回感じるが技の進化は末恐ろしいほどで、内村選手に沸いた体操競技ではオランダのゾンダーランド選手の鉄棒など個人的に圧巻であった。彼の一つの技でも少し前などかつては成功するのが五分五分で演技に組むかどうか躊躇していた技を、開始直後から立て続けに3回連続させるという超離れ業を見せてくれた。かつての塚原選手がムーンサルトを発表してから40年、技も既に未曾有の領域に入ってきた感がある。

一方で組織委員会が絡む政策には、広くスポンサー企業も含めおよそ健全なスポーツの精神というかイメージには遠いグレーな部分も一部露呈されているが、巨額なカネが動くだけになかなかクリーンとはいかないか。

さて金メダルに話は戻るが、今大会の金メダル重量は夏季五輪史上最も重く先の北京大会の約2倍、また近年の相場高騰を映して価格も先の北京大会の約2.6倍に跳ね上がった模様だ。しかし、JOCも獲得目標を挙げるのもいいが、他国に比べるに日本の控え含めた選手への対応の特異性を見るに、日本の金メダルが獲得目標以下という原因がこの辺に無いともいえないのではないか?


業界初の上場

さて、今週目に留まったイベントのひとつに海外市場でのIPOがあったが、日本のパチンコホール大手のダイナムジャパンホールディングスの香港証券取引所への上場がそれである。注目の初値は公募価格仮条件の下限で決まっていたこともあって公募価格と同値の14香港ドルとなったが、注目はパチンコホール運営会社の上場自体が国内外で初めてというところだろう。

これで思い出すのが、かつて上場を目論んだ同じパチンコホール運営大手のピーアークである。今から数年前にたしか日興が主幹事でジャスダックに上場する準備が整っていたものの、三店方式換金システムの合法性の部分が引っ掛かって投資家保護が見出せないとして上場が叶わなかった経緯がある。

それが今回の香港証券取引所に上場が叶いしかもGEMでなくメインボードへの上場というから、関係者としてはさながら取引員が初の株式公開を果たした時のような興奮を覚えたに違いない。グレーゾーンという色の濃淡が大きく変わることは無いと思うが、おりしも規制強化の流れの中で同時に参加人口減もいわれる業界、いずれにしてもこの香港証券取引所への上場が、こうしたグレーゾーンが絡む業界を巡る制度論に一石を投じるのかどうか今後注目されよう。


システムの脆弱性

昨晩は遅くまで東証には明かりが点いていたが、周知の通りこの東証でTOPIX先物や日本国債先物等のデリバティブ取引が約1時間半全面停止するというシステム障害が発生した。ルーター故障が原因といい、一応取引自体はその後に再開されたものの国債の先物が手掛けられなかった為に現物債を売った投資家も居た模様である。

さて東証のシステムトラブルといえば、最近では東証上場200銘柄以上もが売買停止になったあの2月のトラブルを思い出す。前回これを取り上げた当欄では「〜こんな茶番を言っている間に数百億円も注ぎ込んだ自慢の高速取引とやらを少しは危惧したほうがいいだろう。」とも書いたが、果たしてというかあれから半年で今年2度目の不祥事である。

東証の1日のデリバティブ取引売買代金は約5兆円で、最近は1兆円割れも珍しくなくなった薄商い現物株を上回る規模、最近ではTOPIX先物主導で相場も振れる場合もあり、先の現物トラッキングエラーから先物裁定にも影響が及ぶ恐れが生じた事態など鑑みるにやはり立て続けのトラブルは由々しき事態だろう。

銀行等もこの手では起こっているがバックアップ体制の見直しを経てもなおこの手の障害は避けられないものなのだろうか?おりしも大和証券グループ本社等と組んで5月にはミャンマーで証券取引所の設立支援に関する覚書を締結するなど証券システム受注を固めた矢先の出来事、また足元でも大証との合併を控える身でもあり双方共にこれらが足を引っ張ることにならなければよいが何れにせよ金融インフラだけに猛省を促したい。


サヤ寄せ中

本日も株式市場は続伸となっていたが、なかでも東証値上がり率ベスト10ではソントン食品が昨日に続いての連日のストップ高で一際目立つ。昨日触れたFXプライムはTOBであったがこのソントンの場合は先週末に経営陣によるMBOで非上場化すると発表、買い付け総額は約156億円でその1株1,000円の買い付け価格に本日も鞘寄せする動きとなっている。

ところでこのMBOといえばかつて上場していたCCCがMBOを実施してほぼ1年が経過した。あれから同社は業務提携していたカカクコム株の大半を3年足らずで売却したが、この辺もMBOに伴う借入金返済を前倒しで目指すという同社の資金捻出の一環だろうか。

市場から名が消えるのと引き換えにMBOすることによって税金面やら配当やらの部分の負担は大きく減少するが、上場時とはまた違う舵取りの難しさが求められる。業界でもMBO実施の前例があるが、上場廃止後もその手腕が問われるのには変わりがないだろう。


再編化け

先週8/2からジャスダック市場で連日ストップ高の暴騰を演じていたFXプライムが週明けの本日漸く大幅続伸で値が付いた。つい最近付けた先月末の年初来安値190円から実に9営業日で株価2倍以上となったわけだが、これは周知の通りGMOインターネット傘下のGMOクリックホールディングスが同社を一株410円でTOBするとの発表を受けてそれに鞘寄せして来ていたもの。

しかしこのFXプライムに限らず最近は業界モノの株価倍増の急騰が目に付く。以前から自社株買いやらで突飛高する単発モノはあったが、先月などこの手のTOBとは違うものの、アストマックスが6月下旬にマネックスグループとの業務提携から同グループ傘下の投資顧問買収を発表して以降動きが急変、提携発表前の11,900円から7/19には43,400円までこちら株価は約3.6倍化の大化けを演じている。

以前は業界モノでも、某投資顧問が介入とかストックオプション等内部事情が絡んだ噂的な話が一人歩きし株価急騰でもその裏に具体的な政策が見えないものが多かったが、近年は合従連衡というか再編絡みの具体的な動きで一気に化ける可能性のある素地が作られつつあったという事だろう。ところで今回のTOBは上場廃止を企図していないとはいえ、上限株数を設定していない状況では事の成り行きによっては上場廃止基準に抵触しないとは限らないわけで今後の行方もまた注目される。


投資家保護と規制緩和

さて、今週目に留まった報としては日経紙金融面などでも載っていたが、東証など全国の証券取引所が「証拠金規制 年内にも緩和」として、信用取引売買当日の再利用解禁の旨がある。周知の通りマル信では受け渡し日迄は次の売買を同一証拠金内で出来なかったが、9月をメドにこの部分の契約規約を変更する規制緩和によって再利用を可能にするという。

ところでこのマル信の規制緩和で先ず思い浮かぶのが、やはり松井証券の「即時決済取引」か。これは当欄でも約一年前に触れたもので店内発注を立会外のJ-NET当日取引として取次ぎというものだったが、そのエッセンスをパクって早くも何処の証券会社でもこれが可能になる。

しかし、斯様にこの手の古くからの街金の即金サービスが堂々と一般の証券会社でやれるようになり、そこから一年で取引所側も契約規約変更の規制緩和でこれが可能になるとは時代の変化を感じる。ただ本来であれば街金や一企業が先駆けて手掛けたものを模倣するのでなく、当初より取引所側が率先してこの手のものを投資家に提供すべきであると思う。

ただもうひとつ一方で、他人の模倣でもやらないよりマシとはいえ売買の薄さに悩む各取引所や証券会社の最近の傾向はなにかこうリスク選好を煽っている感も強い。腕に覚えのある向きにはより機動的で便利な市場にまた進化したと思うが、初心者マークのなかにはこれらに則したテクが追いつく前に中毒性に嵌りヤラレてしまう向きもあろう。「投資家保護」とある部分で対の「規制緩和」、金融庁はこの辺の舵取りの按配が今後問われよう。


東穀取立会い停止に伴う建玉移管関連まとめ

東京穀物商品取引所は、2012年5月29日の臨時取締役会で、2013年2月目処に農産物先物市場を東京工業品取引所、関西商品取引所へ移管の上、清算手続きに入る方針を決定。それに伴う各所・各取引会社からの関連ニュースをまとめておきます。


時事通信05/29東穀取、清算を決定=2取引所へ農産物移管
日刊工業新聞05/30東穀取、来年3月清算−コメは関西商取、上場商品は東工取に移管
時事通信05/31農産物受け入れ決定=「東京商品取引所」に社名変更−東工取
東京工業品取引所06/08農産物市場(東穀取)の建玉等の処理の移管について
ドットコモディティ06/15東京穀物商品取引所における立会い停止とその後の対応について
北辰物産06/18東京穀物商品取引所の立会停止及び建玉等の処理の移管について
フジトミ06/22東京穀物商品取引所の立会停止に伴う対応について
エース交易06/27東穀取の建玉等の処理の移管(及び立会停止)に伴う当社の対応について
エース交易07/06東穀取の建玉等の処理の移管および「米穀」の取引終了のお知らせ
北辰物産07/09「米穀」及び「軽油」の取り扱いについてのお知らせ
ドットコモディティ08/03東京穀物商品取引所「コメ」取引に関する当社の対応
岡藤商事08/03東京穀物商品取引所の立会停止及び建玉の移管について
日産センチュリー証08/08東京穀物商品取引所の立会停止及び建玉等の処理の移管について

【TOCOM:農産物市場(東穀取)の建玉等の処理の移管について】
株式会社東京工業品取引所(東京都中央区・代表執行役社長 江崎格)は、2012年5月30日に開催された取締役会において、株式会社東京穀物商品取引所(以下「東穀取」)の農産物市場の建玉等の処理の移管を受け入れることを決議しました。移管を受け入れる対象商品は、大豆、小豆、とうもろこし及び粗糖です。

今後は、関係先と調整を行いながら、2013年2月に当社市場において農産物市場を開設し、その時点で東穀取に存在する建玉等の処理を当社に移管する予定です。

移管にあたり、
(1)東穀取が立会を停止した時点において、東穀取の農産物市場に存在する建玉は、当社の農産物市場の建玉として、
(2)東穀取の立会停止以前に受け付けた売買注文で失効していないものは、当社の農産物市場に発注された注文として引き継がれる予定です※。

よって、移管日の前営業日まで東穀取で取引を行っていた方は、移管日以降も、そのまま当社で引き続き取引することができます。

当社は、今後、農産物についても、既存市場と同様に流動性の向上に繋げるべく「多様な市場参加者獲得のための営業活動の強化」や「利便性向上及び信頼性向上のための環境整備」などの諸施策に取り組んでまいります。

※今回の移管方法は、2010年10月、当社が中京石油市場を開設した際に採用したもの(中部大阪商品取引所で行っていた取引は同取引所で結了する)とは異なります。
建玉及び注文の東穀取から当社への引継ぎは、これに関わる取引参加者が当社の農産物市場の取引資格を新たに取得することが前提となります。

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交渉術?

さて、昨日入ってきたニュースのひとつにテルモが粉飾決算による株価急落で損失を被ったとして、オリンパスに対して損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こした旨があった。ちなみに両者はもともと医療機器販売に関する包括業務提携の一環で、7年前にオリンパスが行った第三者割当増資をテルモが引き受けた経緯があり、現在たしか約2%を保有している。

この手の訴訟は今まで上場廃止で消えていった企業中心に個人でも毎度のことながら行われてきた経緯があるが株価暴落もキツいものの上場廃止にでもなればそれこそ株主は否応無しの一発退場、この辺に関しては先に東証は「特設注意市場銘柄」制度を新たに設けている。現にこのオリンパスはこれに属するが所謂「被害者」である株主救済に一歩近づいたといえようか。

話は戻るが、ところでこの両者といえば、周知の通り直近でソニーが資本・業務提携でテルモとの協議が詰めの段階に入っているところへテルモ側が新たに経営統合を打診という発表があったばかり。そこへこの訴訟話であるから下種の勘繰りかもしれないが、今回の件は殆どお膳立てされている和解案と引き換えに経営統合交渉における優位性を得る為のストラテジーの一環か?


選手と企業事情

昨日はメダル数と株価について触れたが、もっと個別の部分ではそのメダルを獲得した選手の所属する企業や契約先企業の株価も毎度乱高下することが多い。昨日などは重量挙げで銀メダルを獲得した三宅選手が所属するジャスダックのいちごグループホールディングスがザラバ360円高まで急伸する一方で、コナミは体操不振の影響か否か突っ込む場面があった。

しかし所属する企業側も夫々が事情を抱えサポート環境も様々、日本電産サンキョーなどは一時その業績不振から存続の危機に陥るも永守社長がポケットマネーを出して存続させた経緯もあったが、そんな業績不振といえばバドミントンのスエマエが所属するルネサスエレクトロニクスもリストラの嵐の中とはいえ同部は存続させる意向という。

そうそう、かつて金メダリストが所属していたもののこの手で存続叶わず廃部になってしまったものといえば、今は無きかつて上場企業であった取引員グローバリーがあった。金メダルを取った当時は会長が5,000万円のビッグボーナスを出す云々と景気のいい話が飛び交い、いま思えばまさに幻となった株価もその頃がちょうどピークであったのをふと思い出す。


【公式一目チャート】金融関係者向け発表・説明会開催!

6月22日にリリースされた 三世一目山人監修の【公式】一目均衡表チャート。
金融業界向けのリリース発表・説明会を8月21日(火)夕方に開催することとなりましたのでご案内を取らせて頂きました(FOREX PRESS/FactualFutures協力)

▼三世一目山人監修 『【公式】一目均衡表チャートリリース発表・説明会』



今回リリースされた『【公式】一目均衡表チャート』は、三世一目山人の監修の元に、一目均衡表を使ってトレードをするディーラーやプロ投資家のために作られた“唯一の公認チャート”です。

公式チャートでは一目均衡表を極めるために必要な7大ツール「N波動チャート・三役トレンド分析ツール・変化日自動観測ツール・日柄計測ツール・対等数値計測ツール・目標値自動計算ツール・均衡表シミュレーションツール」を用意。この7大ツールを利用することにより、一目均衡表の奥深い分析がだれでも簡単にできるようになりました。

参加対象者は

FX会社、証券会社、商品先物会社など金融業界関係者、ディーラー、アナリスト、ストラテジストなどの方々(独立されている方も含む)

となりますので、もし当公式チャートにご興味ある方は、ご参加お待ちしております!

また周りでもご興味ありそうな方や担当される部署の方などにお声がけの上、是非ご参加ください。

どうぞよろしくお願いします。

▼三世一目山人監修 『【公式】一目均衡表チャートリリース発表・説明会』